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2020年09月22日 15時24分 JST

黒人男性を警察犬に何度も噛ませて重傷。ボディカメラの映像で発覚、警察官が起訴される

ボディカメラの映像には、警察官が無抵抗の男性を警察犬を使って攻撃し続ける様子が記録されていた

無抵抗だった黒人男性を、警察犬に噛ませて重傷を負わせたアメリカ・ユタ州の警察官が、加重暴行の罪で起訴された。

この事件は5カ月前に起きたもので、ボディカメラには地面に膝をついて両手をあげている男性を、警察官が警察犬を使って攻撃し続ける様子がうつっていた。

SALT LAKE CITY PD
ボディカメラの映像には、ピアース容疑者がライアンズ氏を警察犬で執拗に攻撃する様子がうつっていた

9月16日付で起訴されたのは、ソルトレイクシティの警察官ニコラス・ピアース容疑者だ。

ソルトレイク郡保安官事務所によると、ピアース容疑者は4月24日、36歳のジェフリー・ライアンズ氏を逮捕する際に、ライアンズ氏の脚を警察犬に何度も噛ませて重傷を負わせた。

地方検事のサム・ジル氏は、「ライアンズ氏は逮捕時に抵抗していなかった」とソルトレイクトリビューンに語っている。

「彼は、暴力で誰かに脅威を与えたり、傷つけようとしたりしていませんでした。また逃走しようともしていませんでした。彼はフェンスで囲まれたエリアに追い込まれており、命令に従っていました」

有罪が確定した場合、ピアース容疑者には最大で15年以上の刑が課される。

シビリアン・レビュー・ボード(警察の行動を監視・調査する民間組織)の調査書によると、警察官らは家庭内暴力の通報を受けてライアンズ氏の家に向かい、家の外で同氏に遭遇した。

ライアンズ氏には、家への接近禁止令が出されていたという。調査書には、警察はライアンズ氏が現場から逃げると考えた、と書かれている。

ライアンズ氏は「地面に伏せろ」という命令にすぐには従わなかったもの、ピアース容疑者が警察犬に対して噛むよう指示する前には従った、と同報告書は説明する。

ライアンズ氏は膝をついて両手を挙げ、手錠をかけられたが、ピアース容疑者は手錠をかけられた後も、警察犬を使ってライアンズ氏を攻撃し続けた。

動画には、「地面に伏せています!地面に伏せている。それなのになぜ噛む」と痛みを訴えて叫ぶライアンズ氏の声や、ピアース容疑者が警察犬に向かって「噛め」「いい子だ」と複数回指示する声が記録されている。

 <注意:動画には暴力的な映像が含まれます>

 

警察犬による攻撃でライアンズ氏は脚に2カ所、跡が生涯残るほどの重傷を負った。

この事件は、8月にライアンズ氏が民事訴訟を起こし、ソルトレイクトリビューンが逮捕時のボディカメラの映像を公開するまで、調査されていなかった。

捜査が開始された後、ピアース容疑者は休職扱いになった。また警察は8月、警察犬を使った逮捕作戦の利用法や訓練法を見直すとし、外部調査の結果が出るまで同作戦を一時的に中止すると発表した。

ピアース容疑者の起訴を受け、警察は起訴決定とシビリアン・レビュー・ボードの調査書を真剣に受け止めるという声明を発表した。

「我々は両方を評価し、警察の内部調査をまとめる際に、それぞれの内容を十分に考慮します。内部調査でピアース警察官は警察の方針を違反していたことが明らかになりました。州や国の法律に従って、懲戒手続きを進めます。しばらく時間がかかるかもしれませんが、我々は可能な限り迅速に、この問題についての最終的な結論を出します」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。