PRESENTED BY エン・ジャパン

荷主とドライバーがマッチング。Uberの物流版といえる、『PickGo』とは。

「たとえば、大手物流会社になると、既存のしがらみの中で業界内での課題解決は難しい。だからこそ、ベンチャーで果敢に挑戦できる私たちがやらなければいけないんです」
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「今すぐ荷物を運べるドライバー」が見つかる『PickGo』。物流業界の「当たり前」を破壊するサービスとして注目されている。彼らが目指すのは業界の「負」を解消し、ドライバーの仕事が正しく評価される社会。ただモノを運ぶだけではない価値を生み、ドライバーをなりたいと思える職業へ。見据えるのは、物流イノベーションだーー。

フリーランスドライバーと荷主を瞬時につなぐマッチングプラットフォーム、物流版Uber『PickGo』の衝撃

まず『PickGo』の仕組みはこうだ。

▼フリーランスドライバーたちが『PickGo』に登録する
▼「荷物を配送したい」企業や個人(荷主)が『PickGo』へ配送依頼をする
▼配送依頼に対して対応可能なドライバーがエントリー。荷主はその中から好きなドライバーを選択する
▼マッチングが成立し、ドライバーが荷物を運ぶ

驚くべきことに、マッチング率は99.2%。さらに業界最速の56秒でドライバーが見つかる(2019年6月時点の実績)。

これまで「荷物を配送したい」と考える場合、基本的には運送会社に依頼するしかなかった。それが直接フリーランスドライバーに依頼できる、というワケだ。

また、ドライバーたちの「評価」はオープンとなる。そのため「質の高いドライバーに配送を任せる」ことが可能に。ドライバーとしても、ただ荷物を配送するだけではなく、丁寧な応対などの仕事ぶりが評価される。それが報酬アップにつながることから、やりがいの向上に繋がる、という仕組みだ。

さらに「企業と企業」だけではなく、「企業と個人」や「個人と個人」における配送サービスとしても拡大している(※)。

物流の「当たり前」を破壊し、新たなスタンダードをつくる。今回お話を伺ったのは『PickGo』運営会社であるCBcloudの宮城徹也さん(30)。彼らの挑戦、起こそうとしている物流イノベーションを追った。

ドライバーは1件の配送を完了した時点で毎回フィードバックを受ける。評価の軸は「定量」「定性」の2つ。「定量」は到着予定時刻から遅延が発生していないか自動で数値化。「定性」は荷物の受け手が実際にドライバーの対応を見て評価する。
ドライバーは1件の配送を完了した時点で毎回フィードバックを受ける。評価の軸は「定量」「定性」の2つ。「定量」は到着予定時刻から遅延が発生していないか自動で数値化。「定性」は荷物の受け手が実際にドライバーの対応を見て評価する。
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宮城徹也(30)freeeで新規事業におけるカスタマーサクセス組織の立ち上げなどを手掛けたあと、CBcloudへ。同社で『PickGo』のマーケティング・セールス・カスタマーサクセスなど複数の責任者を務める。
宮城徹也(30)freeeで新規事業におけるカスタマーサクセス組織の立ち上げなどを手掛けたあと、CBcloudへ。同社で『PickGo』のマーケティング・セールス・カスタマーサクセスなど複数の責任者を務める。
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「荷主とドライバーのマッチングサービス」で、業界トップのドライバー登録数

「『PickGo』はフリーランスドライバーとすぐマッチングできることが強み。そのためにもドライバーの登録人数と、いかに支持され続けるか。ここがサービスの核を握ります」

こう語ってくれた宮城さん。事実、『PickGo』に登録しているドライバーは15,000名超。これは業界トップの登録数だ(2019年10月時点)。なぜ、ドライバーに支持されるのか。そこにあるのは、徹底した「ドライバーファースト」という考え方だ。

「たとえば、即時に報酬が受け取れる、というのも私たちが取り入れた仕組みです。物流業界は多重下請け構造になっており、これまでフリーランスドライバーは、仕事を請けてから報酬を手にするまで1ヶ月~2ヶ月かかるのが当たり前でした」

さらにドライバーたちをサポートする体制も充実させた。彼らが常に大切にするのは、ドライバーのためになにができるかだ。

「ドライバーたちを電話で24時間365日サポートしています。物流業界は電話がまだまだ主流。いつでもすぐに連絡がとれて、トラブルなどにも対応できている。ここはドライバーたちから好評を得ていますね」

ドライバー側の案件検索画面の例。また新たな配送の依頼が届いたら、ドライバーのスマートフォンにプッシュ通知が飛ぶ。これも物流業界では仕組み化が進んでいないところだという。
ドライバー側の案件検索画面の例。また新たな配送の依頼が届いたら、ドライバーのスマートフォンにプッシュ通知が飛ぶ。これも物流業界では仕組み化が進んでいないところだという。
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物流業界の「負」を解決していく

実はこのサービス、既存の運送会社にとってもメリットがある。たとえば、社員としてドライバーを雇っていた場合、配送ニーズがないときにも固定費がかかっていた。

社員比率を下げ、急な配送ニーズに対応する場合は『PickGo』と連携すればいい。

「運送会社の配送予定はあらかじめ組まれていて、急な案件に対応するのは非常に困難でした。対応するには、”下請け”となる運送会社に1件ずつ電話をかけて確認するという、大変な時間とコストがかかっていました。『PickGo』であれば、電話をかける手間も省けて、直接すぐに動けるドライバーに依頼できます」

さらに彼らがユニークなのは、業務効率化など、物流業界全体の課題解決に取り組んでいることだ。

「『PickGo』だけでなく、運送会社向けに、業務支援システムも提供していて。たとえば、ドライバーの位置情報がリアルタイムでわかる動態管理機能、配送効率を上げるためのルーティング機能やナビ機能など。いかに持っているリソースを最大限有効活用し、効率よく配送ニーズに応えられる環境を作れるか、ここを最重要視しています」

こうしたシステムによって、今までアナログで行なっていたスケジュールや案件、お金の管理から請求書の発注まで、煩雑な事務作業を簡略化して管理者の負担を削減。加えて、ドライバーにとって働きやすい環境を作り出している。

「物流業界では、多重下請け構造による非効率が課題となっています。2次請け、3次請けと運送会社を経て、フリーランスドライバーに案件が渡っていくという実情がありました。そのため、配送されるまでに時間がかかり、配送料金も高止まりする。ドライバーとしても十分な報酬を得られない環境がありました」

彼らが見据えるのは、こうした物流業界における「負」の構造の変革だ。

「たとえば、大手物流会社になると、グループ企業数は数千社にものぼる。既存のしがらみの中で、業界内での課題解決は難しい。だからこそ、ベンチャーで果敢に挑戦できる私たちがやらなければいけないんです」

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ANA Cargoとも連携。見据えるのは、モノのMaaS化

そして、この先のビジョンとして彼らが掲げるのが「モノのMaaS構想」だ。ITを活用し、荷主と最適な輸送手段をシームレスかつ瞬時につなぐプラットフォームの構築を目指している。

すでにその取り組みははじまり、2019年9月には、株式会社ANA Cargoと共同で開発した空陸一貫輸送サービスの提供をスタートさせた。

「これまで航空輸送を利用する場合、『空港まで運ぶドライバー』『航空便』『空港から目的地まで運ぶドライバー』など複数の手配をする必要がありました。今回のサービスによって、荷主は車と飛行機を組み合わせた最適な手段を『PickGo』のプラットフォーム内で即時に手配できるようになりました」

また2019年11月には、JR東日本スタートアップ株式会社と資本提携し、「手ぶら観光の実現」に向けた実証実験もはじまった。

「『PickGo』1つで、効率良くスピーディにモノが運べる。私たちが目指すのは、こうした世界です。今後、車だけでなく、飛行機、新幹線、鉄道、船などあらゆる物流網をカバーしていき、世の中の暮らしを豊かにする次世代のインフラを創っていきます」

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『PickGo』を圧倒的なNo.1サービスへ

取材終盤、宮城さん自身のキャリア、仕事観についても伺うことができた。彼は前職でfreeeにて新規事業をはじめ、新たな組織立ち上げに携わってきた経歴を持つ。なぜ次なるフィールドとして、CBcloudを選んだのか。

「転職を考える上で重要な軸として掲げていたのが、自分自身がどれだけ組織・社会に対してインパクトを与えられるか、ということでした。CBcloudはリアルなインフラを事業領域にしていて、ビジネスそのものが社会課題の解決に直結している。また、組織としても大きな伸びしろがある状態で(笑)。これほどチャレンジングで、おもしろい環境はないと思いました」

そして入社後、マーケティング・セールス・カスタマーサクセスなど複数の組織づくりを手がけてきた宮城さん。同社で働くおもしろさどう捉えているのか。

「ゼロイチで新しいことを具現化して、ビジネスとしてスケールさせる。ここまで責任を持って携われるのが、一番の魅力じゃないですかね。たとえばCBcloudでは、セールスがアライアンスまでやっていて。プロジェクトリーダーのような形で、開発メンバーなどを巻き込みながら事業化まで進行する。進める上で経営層に逐一決裁が必要だ、といったこともなく、各メンバーが非常に大きな裁量を任されています」

そして最後に、彼の今後のビジョンについて伺えた。

「ドライバーが尊敬され、評価される社会をつくりたい。そのためにも、私たちのサービスを圧倒的なNo.1にしていきたいですね。ただ、まだまだ爆発的にビジネスを成長させる勝ち筋は見えていない。だからこそ、これからどういった仕組みをつくっていくのか。どういった勝負を仕掛け、世の中にインパクトを与えていくのか。これからの挑戦にワクワクするんですよね」

(※)個人向けサービスは2020年春にリニューアル予定(現在はサービス休止)。

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