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2020年06月30日 13時27分 JST

「ラピュタの島」を悩ますプラごみ。要塞跡が残る友ケ島に「取っても取っても流れ着く」

長年地域の人やボランティア団体が清掃を続けてきたが、全てに目を配るには限界がある。

朝日新聞社
友ケ島のひとつ地ノ島の海岸を埋め尽くす漂着ごみ=2020年3月19日、和歌山市加太、ドローンで小林裕幸撮影

「ラピュタの島」にプラごみ 要塞跡の浜にカップ麺容器

 大阪湾の出口、紀淡海峡に浮かぶ友ケ島。終戦まで要塞(ようさい)施設として使われ、今もレンガ造りの砲台や弾薬庫の跡が残る。こうした廃虚群が人気アニメ「天空の城ラピュタ」の世界をほうふつさせるとして、人気の観光地だ。だが、地域は長年、漂着ごみに悩まされている。

 友ケ島は、沖ノ島、地ノ島、虎島、神島の四つの無人島の総称だ。3月、許可を得て地ノ島に向かった。

 和歌山市・加太の港から船で20分ほど。エメラルドグリーンの海に照葉樹の濃い緑が映える。しかし、島を回りこむように大阪湾側の入り江に近づくと、赤や黄、オレンジといった人工的な色が目立ち始めた。

 浜一面にペットボトルやカップ麺の容器、洗濯ばさみといったごみが風や波で吹き寄せられ、積み上がっていた。瓶ビールの箱や、三角コーンのような大きなものもある。多くがプラスチック製品だ。色あせ、崩れかけたものもある。浜から斜面を上った林の中では、細かくなった発泡スチロールが白くウバメガシの根元に積もっていた。

 大阪湾から太平洋への流れを妨げるように位置しているため、大量のごみが流れ着くのだ。

 4島のなかでも定期船が通い、観光客が訪れる沖ノ島は地域の人や、ボランティア団体が清掃を続けてきた。ただ隣の地ノ島には手が回らず、長年手つかずの状態。加太地区の人口は約2500人、高齢化率はおよそ5割。ごみ拾いの努力を続けてきたが、全てに目を配るには限界がある。

 加太観光協会の稲野雅則会長は「取っても取っても流れ着く。発生源を止めないと無理だ」。特に台風の後はひどいという。

(朝日新聞デジタル 2020年06月30日 10時28分)

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