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2019年11月23日 13時31分 JST | 更新 2019年11月23日 13時36分 JST

ローマ教皇ってどんな人? 中絶や同性愛についての姿勢は…

フランシスコ教皇は、イエズス会出身。サッカー好きで気さくな人柄で知られる。

ASSOCIATED PRESS
フランシスコ教皇

23日から来日するフランシスコ教皇。教皇の来日は、1981年のヨハネ・パウロ2世以来38年ぶり2度目となる。ローマ教皇とはそもそもどんな役職で、今のフランスシスコ教皇はどんな人なのか。来日を前に調べてみた。

教皇庁が発行する「教皇庁年鑑」によると、ローマ教皇の肩書きは以下の通り。

「ローマの司教、イエス・キリストの代理者、使徒たちのかしらの後継者、普遍教会の最高司教、イタリア首座司教、ローマ管区首都大司教、バチカン市国元首、神のしもべたちのしもべ」。

カトリック教会では、初代はキリストの12使徒の1人である聖ペトロと見なされ、代々の教皇はその後継者だ。キリスト教最大宗派のカトリック教会のトップで、「キリストの代理人」とされる。バチカン市国の国家元首でもあり、各国首脳に働きかけるなど外交で存在感を発揮することも多い。

教皇は選挙(コンクラーベ)によって選ばれる。選挙権は、世界中に約120人いる80歳未満の枢機卿にあり、投票総数の3分の2以上を得る人が出るまで、投票が繰り返される。通常は一度教皇に選出されると、終身で務める。

EPA時事
2013年3月、バチカン市国のシスティーナ礼拝堂の煙突から上がった白い煙。「コンクラーベ」の結果、新教皇の選出を知らせた。

今回来日するフランシスコ教皇は、第266代の教皇。先代のベネディクト16世が高齢を理由に異例の辞任をしたことにともない、2013年3月13日に選出された。

フランシスコ教皇はアルゼンチン出身の82歳。初めて中南米から選出された。イエズス会出身で、サッカー好きな気さくな人柄で知られる。

朝日新聞によると、教皇になるまで、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、小さなアパートに住み、自炊していた。バスでスラム街を訪ねては、貧しい人々の相談を受けるなどしていた。

フランシスコ教皇は、ローマカトリックの研究者の間では「リベラル」と見られている。2013年の雑誌インタビューに対し、バチカンが否定する、中絶や同性愛について「教会は、心狭い取り決めにこだわるべきではない」と述べ、柔軟な姿勢を示した。

しかし、中絶をめぐっては、2016年に流行したジカウイルス感染症(ジカ熱)に感染した場合の妊婦の中絶について問われ、「中絶は罪であり、絶対悪だ」と強く否定した。

カトリック教会の聖職者による子どもへの性的虐待問題では、激しく批判されることも。朝日新聞によると、昨年訪れたアイルランドでは数千人が参加する抗議デモが起こった。

AFP時事
専用機内で「焼き場に立つ少年」のカードを記者団に示すフランシスコ教皇

平和外交に力を割き、2015年の米国とキューバの国交回復にも貢献した。

核廃絶にも関心が強く、2017年には原爆投下後の長崎で米軍の従軍カメラマンによって撮影された「焼き場に立つ少年」の写真を印刷したカードを教会関係者に配布した。今回の訪日でも、被爆地の広島と長崎を訪れ、核廃絶に向けてメッセージを発表する予定だ。