沖縄独立に賛成する社民党の国会議員にいろいろ質問してみたい

照屋議員がどういう発想で沖縄独立を提唱されているのか私は正直理解できません。本気で、独立してどうなるのか考えてみたことはあるのでしょうか。国からの補助金なしに今のままの生活水準を維持できると思っているのでしょうか。それに尖閣諸島などは中国から守るための防衛費を沖縄県民だけで負担できると考えているのでしょうか。

『環球網』に「日国会议员撰文称冲绳最终将会从日本独立」という記事が掲載されており、いろいろ思うところがあったので、これについて少し。

1 記事の紹介

最初にいつものとおり、記事を翻訳したものを簡単に紹介させていただきます。

『産経新聞』の報道によると、5月15日はアメリカ軍が日本に沖縄地区の行政権を引き渡した41周年目で、「琉球民族独立総合研究学会」がこの日、沖縄県に正式に発足した。これに対して、沖縄選出の衆議院議員、社民党国会対策委員長の照屋寛徳は、15日自分のブログに「沖縄は独立した方がよい」と書いた。

調べたところ、照屋寛徳は2013年4月、沖縄の現地メディアの取材を受けた時も、「明治以来の近現代史の中で、沖縄は長きに渡り時の政府に差別され、沖縄人はしばしば日本の国民としての対応をうけることがなかった」と述べている。

15日に発表するブログ「沖縄、最後は大和国から独立に向かう」では、照屋寛徳は「沖縄はやはり日本国から独立した方が良く、私はこの問題を真剣に考えている。」としている。他にも「琉球民族独立総合研究学会」が素晴らしい成果をあげることができることを期待しているとも述べている。

聞くところによると、「琉球民族独立総合研究学会」は15日午後に沖縄県庁で記者会見を開き、沖縄の某大学で創立大会を開催する。関係者の話によると、当該学会は沖縄の独立問題を研究するために、他国が独立した経験を研究し、同時に機会を探して国連に直接独立の願望を述べるとしている。

2 個人的感想

日本は言論の自由があるので、基本的に誰が何を話そうが自由です。しかし、国会議員は当該地区を代表するという形で選挙で選ばれているので、言葉の重みが一般の人達とは異なってきます。

それに「地域エゴ」という問題があるように、国会議員は選出された地域のことだけを考えていれば良いわけではありませんが、地盤なくして国会議員になるのも難しいので、当然地域のことを第一に考えます。

そういう意味で、照屋議員がどういう発想で沖縄独立を提唱されているのか私は正直理解できません。本気で、独立してどうなるのか考えてみたことはあるのでしょうか。

国からの補助金なしに今のままの生活水準を維持できると思っているのでしょうか。それに尖閣諸島などは中国から守るための防衛費を沖縄県民だけで負担できると考えているのでしょうか。

まともに考えれば、監視船を出すこともできなくなり、中国に実行支配されるのが落ちだと思うのですが、そこいらはどう考えているのか本気で聞いて見たいものです。

政治は結果責任で、最も要求されるのが、どの様に政策を実現するかという話です。そのため、評論家きどりの方が理想論を述べるのとは(『琉球新報』の自衛隊不信と机上の空論)、全く意味が異なります。本当の意味で、そうしたことを考えた上で発言しているのでしょうか。

平和は「平和」と唱えていれば実現できるものではなく、どうすれば平和を維持できるか手段を考えなくてはならないと考えます(日本のオスプレイ報道の問題点2)。そのためには、抑止力となる軍隊も必要かもしれません。

むろん、いらないという方もいるでしょう。そういう方の気持ちもわからないではありませんが、だったら、どう他にどういう方法があるのかという話で、そうした方策を提示していただければといつも思っているのですが、未だかつて納得のいくものを見せてもらったことがありません。

この記事についている中国人のコメントの大半が「喜ばしい」となっていたり、『人民日報』が「琉球独立」に言及したように(「琉球独立」を日本に対する牽制カードとしたい中国)、中国にとって「沖縄独立」は、米軍基地や領土問題などを初め外交上大変有利なこととなります(沖縄の基地をなくすことは可能か?)。

斯様に、いろいろな思惑が沖縄独立には絡んでいるわけですが、そうしたことを踏まえて沖縄独立を提唱しているのか、そして沖縄独立に本当にどれだけのメリットがあると計算して、こうした意見を出しているのか、本気で聞いてみたいものです。

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