アジア大会、日本男子リレーが金メダル、でも...淡々とする日本勢

「金メダルを取れてうれしい。ただ37秒台を狙っていたので少し残念」

日本男子リレー、金メダルにも淡々 山県「少し残念」

朝日新聞社

(30日、アジア大会・陸上男子400メートルリレー決勝)

ジャカルタで開催中の第18回アジア競技大会陸上男子400メートルリレーで30日、日本が1998年のバンコク大会以来20年ぶりとなる金メダルを獲得した。1走の山県亮太(セイコー)が好スタートを切り、多田修平(関学大)、桐生祥秀(よしひで、日本生命)、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)とつないで38秒16でゴールした。

派手に喜ぶ姿はない。地元インドネシアが2着で盛り上がる競技場。日本は2位インドネシアに0秒61の差をつけ、1998年バンコク大会以来の金メダルに輝いた。それでも、38秒16は今の日本にとっては平凡だ。日本選手団主将の山県は「金メダルを取れてうれしい。ただ37秒台を狙っていたので少し残念」と振り返った。

2020年東京五輪で金メダルを目指すため、あえてリオデジャネイロ五輪銀のメンバーを変更した。2走には、飯塚ではなく予選から多田を初起用。これまで1走の起用はあったが、カーブよりも直線の方が生きるという判断だった。

日本の左隣を走り、前回金メダルの中国にも0秒73の大差をつけた。一方で、課題とみていた多田のバトンパスは、受ける時も渡す時も少し詰まった。多田も「そこを直せば、37秒台も出たと思う」と反省する。

リオ五輪銀メンバーは、短時間の練習で雑談しながら微調整できるレベルに達している。5月の国内大会では久々の実戦で37秒85も出した。しかし、故障したり不調に陥ったりする可能性もある。選択肢を増やして五輪に備える方針だ。

日本陸連の土江寛裕・五輪強化コーチは「少しずつ組み合わせは増やせている。選手それぞれが経験を積んでいくことが大切」と話す。さらなる可能性を求めた試行錯誤は続く。(遠田寛生)

(朝日新聞デジタル 2018年08月30日 23時44分)

関連ニュース

注目記事