「官房や官邸からの指示、報告はなかった」森友文書問題、佐川宣寿氏が政治家の関与を否定〈証人喚問〉

自由民主党の金子原二郎委員長の質問に答えました。
参院予算委員会の証人喚問のため、国会に入る佐川宣寿前国税庁長官(中央)=27日午前、国会内
参院予算委員会の証人喚問のため、国会に入る佐川宣寿前国税庁長官(中央)=27日午前、国会内
時事通信社

学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐる決裁文書改ざん問題で、佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問が3月27日、参院予算委員会で始まった。

自由民主党の金子原二郎委員長が、決裁文書の書き換えに政治家の関与はなかったのかと問うと、佐川氏は「本件は国有財産部局における個別案件で、理財局の中で資料の要求に対する対応を致します」と断った上で、「理財局の外、例えば財務相の官房部局に相談するとか、まして総理官邸に対して報告するということはございません。そういう意味では、官房や官邸などからの指示もございません」と否定した。

金子委員長は続けて、財務相が14件以外に文書に書き換えがないと発表した数日後、決裁文書に添付したメモが削除されていたことが明らかになったことに触れ、「従来から当たり前のように、決裁文書の書き換えや一部文書の抜き取りが行われていたのではないか」と質問した。

これに対して佐川氏は、「今回の理財局おける書き換え問題は本当に申し訳なく深くお詫び申し上げます」と改めて謝罪した上で、「14件の以外の決裁文書の取り扱いは承知していないので、お答えする立場にございませんし、そういうことは知っているわけでありません」と述べた。

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