吉田沙保里さん、政界進出への関心「まったくございません」 引退会見できっぱり否定

レスリングの吉田沙保里が引退会見を開いた。
引退会見に臨む吉田沙保里さん
引退会見に臨む吉田沙保里さん
時事通信社

33年間の選手生活に幕を閉じることを発表したレスリングの吉田沙保里さんが1月10日、都内で引退会見を開いた。

白いジャケット姿で登場した吉田さんは、会見冒頭、晴れやかな表情で「33年間のレスリング生活に区切りをつけることを決断いたしました」と挨拶。「レスリングはもう全てやり尽くした」という思いに至り、引退を決意したという。

質疑応答の中では、政界進出についても質問があったが、吉田さんは政治への関心は「まったくございません」と否定。政党から出馬要請があっても断るかと聞かれると、「そうですね」と答えた。

吉田沙保里さん、引退会見での冒頭挨拶全文

「本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうごじます。私吉田沙保里は、この度33年間のレスリング生活に区切りをつけることを決断いたしました。

自国で開催される東京オリンピックに出場したいという思いと、リオのオリンピックで銀メダルに終わってしまい、たくさんの方の『また金メダルを目指して頑張って欲しい』という応援に支えられつつも、日々迷いながらここまできました。

また、若い選手たちの世界の舞台で活躍する姿を多く見るようになり、女子レスリングを引っ張っていってもらいたいと思いにもなりました。

そして、改めて自分自身と向き合った時に、『レスリングはもう全てやり尽くした』という思いが強く、引退することを決断いたしました。

これまで長い間、現役選手として頑張ってこれたのも、本当にたくさんの方々の応援とサポートがあったからだと思います。本当にありがとうございました」

五輪3連覇。世界大会13連覇でギネス世界記録

吉田さんは、元レスリング全日本王者・吉田栄勝さんを父に持ち、3歳でレスリングを始めた。

そこから33年、第一戦で華々しい活躍を続けてきた。2004年のアテネ五輪55キロ級で初の金メダルに輝くと、続く2008年の北京五輪、2012年ロンドン五輪と3連覇を飾り、レスリング界の歴史に名を刻んだ。

世界選手権では、2002年の55キロ級での初出場でいきなり優勝。通算13連覇の偉業を成し遂げた。朝日新聞によると、2012年には、世界大会13連覇でギネス世界記録に認定された。同じ年には、国民栄誉賞を受賞した。

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