「反省」と「落ち込んで引きずる」ということは別のこと

「ショックを受けて、次の対策を考えて、実行する」これこそが反省でしょう。

人間である以上、失敗しない人はいません。

仕事や恋愛、資格や試験、受験に何らかの選択など......

細かく数え上げれば1日のうちで何度も、私たちは失敗していることでしょう。

・あっちの電車の方が早かった

・ラーメンよりもお弁当にすれば良かったかな

・この靴は今日のファッションに微妙に合わなかったかなぁ

こんなことはありふれていて、誰でも経験することですよね。

たいていの人はこうしたことを、

ズーっと長く引きずるとか、深く落ち込んだりはしませんよね。

「よくあること」ですから、切り替えて次へと進んでいけるでしょう。

大事な事だからこそショックも大きい

では、こんな場合はどうでしょうか?

・彼(彼女)にフラれてしまった

・大事な取引先がカンカンに怒って大クレームに......

・1年に一度しかない資格試験(受験等)に失敗した

・信用している人に裏切られた

こんなことがあったら、きっと大きなショックを受けてしまいますよね。

その衝撃の大きさに、カラダもココロもどうしたって反応してしまいます。

・まわりに掛ける迷惑にいたたまれなくなる

・これからどうしたらよいのか?目の前が真っ暗に......

・謝罪のことを考えると足取りも気も重く、逃げ出したくなる

......

...

もう、こうした「ショックを受ける」ということはどうしようもありません。

そもそも慣れていることではありません。

一生懸命にやってきたら、結果が出ないことは悔しいはずです。

どうでもいい人ではなく、信頼していたとか、思いを寄せている人だったからこそ、

「裏切られた」という状況になったことがつらいのでしょう。

10円玉を落として失くしても、ショックは受けません。

もしかすると、失くしたことに気づきもしないかもしれませんね。

でも、財布を丸ごと失くしたら、大騒ぎに違いありません。

警察へ電話し、カード会社へ連絡し、煩雑な免許や保険証の手続き、

戻らない現金に涙し、支払いに焦る......

これだけ大騒ぎでショックを受けたら、何かを変えようと思いませんか?

財布のカタチ、ウォレットチェーンをつけてみる、音が鳴る鈴をつける、

盗難防止アラームを試す、ネットで調べる、友達に良い方法を聞いてみる......

こうすることで、2度と痛い目に遭わないように、対策します。

「反省」と「落ち込んで引きずる」ということは別

「ショックを受けて、次の対策を考えて、実行する」

これこそが反省でしょう。

ショックを受けることは、ある意味必要なことです。

ただ、「それをどう活かすのか?」ということが重要なのです。

ショックを受けた状態のまま、次の注意点や対策的行動を見つけられないと、

落ち込みを引きずってしまいます。

人間とは不思議なもので、落ち込んでいるときは

ネガティブなことばかりに気が付くようになります。

そうしてそこから自分を責めはじめます。

5分寝坊しただけで、「こんなことだからダメなんだ」

(疲れているので5分多く寝ただけのこと、本当は頑張っているのかもしれません)

書類のやり直しが発生して、「自分の取り組みが甘いからだ」

(一発OKを目指すよりも8割の完成で出したほうが、確実に早いでしょうし、

勘違いなどの大きな手戻りを防ぐことができます)

ランチのメニュー選びに時間がかかって、「決断力がない証明だ」

(魅力的なものはメニューにかかわらず、

イベントでもテレビのチャンネルでも洋服でも迷うものです)

ショックを受けたとき、落ち込みを引きずっているときとは、

どうしてもネガティブを引き寄せやすいものです。

いつもの元気なあなたならば気にもならないようなことを証拠にして、

自分を責める材料として使ってしまうのです。

その反省は「必要な反省」ですか?

ショックは受けたくないものではあります。

でも、ある程度のショックがないと、改善するとか、

方法を見直したりはしないものです。

こうして反省することは、これからより良く生きるために必要なことでもあるのでしょう。

ただ、その反省は「必要な反省」なのか?

「どんどんネガティブを引き寄せ、落ち込み続けるループに入っている」

のか、自分で問いかけることが必要だと飯野は思うのです。

このお話はあなたのためになりましたか?

参考になったら、うれしいです!

(2017年01月03日「ボトルボイス」より転載)

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