PRESENTED BY SK-II

「美しさの競争」を強いるのは、もうやめて。石川佳純ら、女性アスリートが実体験をもとに語り始めた

競争って不健全じゃない? 東京五輪を前に改めて考えてみた。

「もし、私ももっと美しかったら」

誰しも、人生で一度はそう思ったことがあるのではないだろうか。

有名人の幸せそうなSNSを見て「私も痩せられたら、可愛い顔に生まれていたら……」なんて羨んだり、同僚のキラキラと輝く指先のネイルを見て「私ももっと頑張らなきゃ……」と焦ったり。

思えば私たちは、いつも心の中で誰かと競争をしては、自分のコンプレックスをチクチクと刺激している。

でも、その競争は、本当に必要なのだろうか。

そんな疑問を投げかける一本の動画が、話題を呼んでいる。

◾️“競争”とは何か。東京五輪を前に考えてみる

5カ月後に開催を控える東京2020オリンピック&パラリンピックに向けて、SK-IIが公開した、この動画。テーマは「#NOCOMPETITION 美は #競争ではない」だ。

トップアスリートたちが世界一を目指すイベントを前に“競争”を否定するのは、一見矛盾するように思えるが、どのような意図があるのか。

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登場するのは、史上最多メダル獲得者の体操選手・シモーン・バイルズをはじめ、金メダリストのバドミントンペア・髙橋礼華&松友美佐紀、世界記録を持つ水泳選手のリウ・シアン、サーフィン選手の前田マヒナ、卓球でオリンピックメダルを獲得した石川佳純、そしてバレーボール女子日本代表チーム・火の鳥NIPPONの選手という、6組の女性トップアスリート。

SK-II

冒頭に映し出されるのは、シモーン・バイルズ。自信に満ちた表情で舞台に挑み、見事な大技を私たちに見せつける。

だが、後半、彼女たちは突如としてあることを告発し、私たちをハッとさせる。

「時に私たちは競争を強いられる 望んでもいないのに」

SK-II

続くのは、「こんな見た目をするべきだ」「あんな振る舞いをした方がいい」「こんな感じ方をするべきだ」という、誰かが彼女たちに語りかける声。

「一体いつから美しさは競争になったのか?」

この問いで、動画は締めくくられる。

SK-II

競争とは、本来自分を成長させてくれるものであるはず。だが、見た目や振る舞い……女性たちに仕向けられる「美しさに対する競争」は、自らの可能性を狭めてしまうものだ。

この動画は、そんな美しさをめぐる不健全な争いに疑問を投げかけ、私たちに競争とは何か、そして美しさとは何か、改めて考えさせる。

◾️女性アスリートたちが、実体験をもとに語り始めた

SNS上などでは、動画に参加したアスリートたちも、自らの経験をもとに声を上げている。

シモーン・バイルズ(左)と前田マヒナ(右)
シモーン・バイルズ(左)と前田マヒナ(右)
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高度な技を身につけるため鍛え上げた身体を“筋肉質だ”とからかわれ、過去には体型を隠す服を着ていたこともあったというシモーン・バイルズ。SNSで繰り広げられる、美をめぐる戦いの終焉を高らかに宣言した。

「画一的な美しさの基準や他人と違うというだけで受けるSNSでの嫌がらせと戦うのはもう終わりにします。美しさはほかの誰かから教えられるものではないのです」(シモーン・バイルズ)

リウ・シアン(左)と髙橋礼華&松友美佐紀(右)
リウ・シアン(左)と髙橋礼華&松友美佐紀(右)
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“美しすぎるアスリート”として、日本でもその記録より容姿に注目が集まったことのあるリウ・シアン。ウィットに富んだ表現で、世間の美に対する評価をはねつける。

「人の見た目を判断するには0.1秒しかかりませんが、自分の能力を証明し、世界新記録を打ち立てるには26.98秒かかります。美と能力の間に競争なんて存在しません。何が自分を美しくするかは自分で決めるのです」(リウ・シアン)

石川佳純(左)と火の鳥NIPPON(右)
石川佳純(左)と火の鳥NIPPON(右)
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プレッシャーで不安に苛まれたこともあるという石川佳純は、私たちにエールを贈ってくれる。

「時には成功を収めれば収めるほど、プレッシャーと周囲の期待から、不安になることもあります。不安に立ち止まってはいけません。自分を信じることです」(石川佳純)

2.1万もの「いいね」がついたシモーン・バイルズの投稿をはじめ、選手たちの勇気ある宣言は、大きな反響を呼んでいる。そして、「あなたはありのままで美しい」「過去の経験は未来の武器になると信じています」といった、応援メッセージが多数寄せられている。

◾️私たちだって、小さなきっかけで変われる

改めて私たちの周りを見渡せば、「痩せたら綺麗になるのにね」「メイクを変えたほうが、就活受けがいいよ」「年相応の服装をしたら?」なんていう、美に対する競争や無意味なルールがはびこっている。

kokouu via Getty Images

でも、小さなきっかけで、自分らしさを見つけられることもある。

「二重のふりを一生続けるのは悔しい」と思い立ち、コンプレックスだった一重まぶたを生かすメイクを探求した元同僚。

ある時、メイクが“変装”から“自分らしさを引き立てる”行為に変わったと笑顔で話してくれた。たしかに彼女の切れ長の目は、自信にあふれていた。

靴擦れの悪化でやむなく、高価なハイヒールからフラットシューズに履き替えた友人。

「いい靴は素敵な場所へ連れて行ってくれると信じていたけど、私に必要なのは、痛みを気にせず好きな場所へ歩いて行けるスニーカーだった」と語っていた。今、彼女は週末に都内を散歩しながら、風景写真の趣味に没頭している。

果てしなく思える美の競争から抜け出すチャンスは、案外身近なところにあるかもしれない。

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美は、私たちが私たちらしく、誇り高く生きるためにあるはず。

あなたが本当に好きなこと、本当に美しいと感じるものは何か。それに近づくために、どんな一歩を踏み出せばいいか。この動画をきっかけに、ぜひ考えてみてほしい。

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