入浴後、30分で肌は「乾燥状態」に...。その原因と防ぎ方は?

寒く乾燥する季節は、あったか〜いお風呂に入るとホッとしますが...
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寒く乾燥する季節は、あったか〜いお風呂に入るとホッとしますよね。

ただ、お風呂から上がったあとに、お肌の「乾燥」を感じた経験はありませんか?

そこで今回は、ライオンによる調査結果をご紹介しながら、LIONヘルスケアマイスター芳賀理佳さんに実際の肌の状態や対策を伺いました。

「入浴後20~30分」で肌は乾いた状態に

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乾燥を感じるタイミングについて20~50代の女性520人に聞いたところ、「入浴後」との回答がもっとも多くなりました。

実は、浴室から出ると、からだをタオルでふいている間にも、肌はどんどん乾燥していくのです。

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また、肌水分量の変化を見てみると、「入浴後20~30分」で、入浴前よりも肌が乾いた「過乾燥」状態になっていることが分かりました。どうりで、肌の乾燥が気になるはずです...。

では、なぜ「入浴後」に、肌が乾燥するのでしょうか?

乾燥をもたらす2つのリスクとは

入浴前の健康な肌は、角質が隙間なく並んだ角層に、肌本来のうるおい成分が含まれており、肌内部にある水分が守られている状態です。しかし、入浴中に行われる「洗う」「つかる」という2つの行為にうるおい成分が溶け出してしまうリスクが潜んでいるのです。

1.洗うリスク

からだを洗う時、タオルやボディブラシなどによる摩擦刺激で角層の表面が傷付くと、肌のバリア機能が破壊され、うるおい成分が溶け出して、水分が蒸散しやすい状態になってしまいます。

2.つかるリスク

さらにお湯につかると、角質は水分を含んで膨張し、通常は隙間なく並んでいた角質に隙間ができてしまいます。そこからもうるおい成分が溶け出してしまうので、ますます肌の水分が蒸散しやすい状態になってしまいます。

「肌のバリア機能」をなるべく低下させない洗い方

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このグラフは、「かための洗浄具で洗ったあと」と「手で洗ったあと」の「肌のバリア機能」を比較したものです。かたい洗浄具でこすることにより、肌からの水分蒸発量が増え、バリア機能が低下していることがわかります。

この時にお湯の中にはがれ落ちた角質細胞を見ると、洗浄具でこすることにより、角質が多くはがれてしまっていることがわかりました。

乾燥の観点からすると、優しく洗う方が肌バリア機能は低下しにくく、お風呂上がりの乾燥を少しでも防ぐことができると言えそうですね。

かための洗浄具でゴシゴシ洗うのが好きという方も、乾燥が気になる時期は洗い方を変えてみるのもいいかもしれませんね。

Lidea(https://lidea.today/articles/90)

(2019年2月2日ウェザーニュース「入浴後30分で肌は乾燥状態に 原因は2つのなにげない習慣だった」より転載)