【新型コロナウイルス】スペインの介護施設で、高齢者が放置され死亡しているのが見つかる

責任者に法的責任を問う、と国防相が強く批判しています

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大するスペイン。複数の介護施設で、高齢者が介護されないまま放置されていたり、死亡した状態で見つかったりしていることがわかった。

3月23日にテレビ番組の中でロブレス国防相は「いくつかの介護施設では、新型コロナウイルスの感染が確認された後に、スタッフが施設を出てしまったケースがある」と説明する。

スペインでは現在、軍の緊急事態部隊が国内の介護施設を消毒してまわっている。軍の兵士が、こうしたケアされないまま放置された高齢者を見つけた。一部は、ベッドの上で死亡していたという。

施設に残された高齢者たちの中には、ケアを受けられずに病気が悪化して重篤な状態になっている人たちもいるという。

ロブレス国防相は「高齢者たちにこのような扱いをしている施設に対して、我々は確固たる厳しい措置をします」と責任者に法的な責任を問う姿勢だと語った。

スペインではこれまでに感染者が3万9000人、死者数が2800人を超えた

マドリードにある介護施設
マドリードにある介護施設
Europa Press News via Getty Images

ハフポストスペイン版によると、検察が高齢者が放置された施設を調査している。

スペインの介護施設では通常、高齢者が亡くなると遺体は葬儀場が引き取りに来るまで霊安室に安置される。

しかし新型コロナウイルス感染拡大で死者が急増している現在、遺体は医師が引き取りに来るまで、ベッドなどにそのまま置かれているケースがあるとAFPは伝える。

介護施設は、特に新型コロナウイルスの打撃を受けており、マドリードにある施設では、少なくとも19人が新型コロナウイルスの感染が原因で亡くなった

マドリードでは、公営の葬儀場で遺体を収容する場所が足りなくなったため、アイススケートのリンクを遺体安置所にしている。

遺体安置所じ使われているアイススケート場で、防護服をきて柵を設置する緊急事態部隊
遺体安置所じ使われているアイススケート場で、防護服をきて柵を設置する緊急事態部隊
Patricia J. Garcinuno via Getty Images

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

注目記事