スパイク・リー監督、ついにオスカー受賞。黒人差別や社会問題描く、力強いスピーチに賞賛集まる

スパイク・リー監督、念願のオスカー受賞👏👏👏パワフルなスピーチでした。
スパイク・リー監督ら『ブラック・クランズマン』のスタッフ。
スパイク・リー監督ら『ブラック・クランズマン』のスタッフ。
Craig Sjodin via Getty Images

「第91回アカデミー賞」授賞式が2月24日(日本時間25日)、アメリカ・ロサンゼルスで行われ、スパイク・リー監督の『ブラック・クランズマン』が脚色賞を受賞した。

『ドゥ・ザ・ライト・シングス』や『マルコムX』など、人種差別を描いたブラック・ムービー(黒人映画)など、社会性の強い作品を数多く手がけてきたリー監督。

1990年に『ドゥ・ザ・ライト・シングス』が脚本賞にノミネートされてから、約30年経って念願のオスカー受賞となった。

リー監督は壇上に上がると、プレゼンターを務めたサミュエル・L・ジャクソンと抱き合い、喜びを爆発させた。
リー監督は壇上に上がると、プレゼンターを務めたサミュエル・L・ジャクソンと抱き合い、喜びを爆発させた。
VALERIE MACON via Getty Images

最新作となる『ブラック・クランズマン』は、コメディ要素も含むエンターテインメント作品だが、ヘイトクライムなどの人種差別問題に揺れる現代のアメリカを痛烈に風刺している作品だ。

スピーチでは、元奴隷の母親を持つ、自身の祖母について話す場面も。2020年に控えた大統領選に言及し、「愛と憎しみの間で、道徳的な選択をしましょう」と力強く訴えた。

「400年にわたって、私たちの祖先はアフリカから盗まれ、バージニアに連れてこられ、奴隷にされました」

「私たちの祖先はその土地で、朝と夜がくる瞬間を見ることができない時間まで働きつづけました。100歳まで生きた私の祖母は、母親が奴隷だったにも関わらず、大学を卒業しました。祖母は私の学費のために約50年間の公的年金を貯めて、私をニューヨーク大学(NYU)大学院の映画学科に入れてくれました。彼女は私をスパイキー・プーと呼びました」

「今夜、私たちの国を築き上げた先祖たちを、大量虐殺の犠牲になった私たちの先住民とともに、賞賛を与えたいと思います。人間らしさを取り戻すために、私たちはみな祖先で繋がっています」

最後には、2020年に迫っているアメリカ大統領選について言及。

「愛と憎しみの間で、道徳的な選択をしましょう」と語り、自身の作品のタイトル『ドゥ・ザ・ライト・シング』にかけて、「正しいことをやりましょう(Let’s do the right thing!)」と訴えた。

「きっとパワフルな瞬間になるでしょう。2020年の大統領選挙はもうすぐです。みんなで集まって、歴史の正しい場所にいるようにしましょう。愛と憎しみの間で、道徳的な選択をしましょう。正しいことをやりましょう!」

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