新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
2020年09月13日 15時54分 JST

"コロナワクチン"の治験を再開、一時は「横断性脊髄炎」などの神経系の症状で中断

専門家委員会が安全性に関するデータを調べ、英国内での治験は安全に再開できると判断。

朝日新聞社
英オックスフォード大で開発されている新型コロナウイルスのワクチン(同大提供)

コロナワクチンの治験、英国で再開 当局が安全認める

 新型コロナウイルスのワクチンを開発している英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大は12日、中断していた最終段階の臨床試験(治験)を英国で再開したと発表した。治験参加者に神経系の症状が出て中断されていたが、監督当局から安全に継続できると認められたという。

 アストラゼネカとオックスフォード大のワクチンは、治験段階にある35種のワクチン候補の中で最も先行しているものの一つ。開発に成功した場合、日本政府は1億2千万回分の供給を受けることで基本合意している。

 同社の治験は英国や米国、日本など各地で行われているが、「原因不明の病気が起きている可能性がある」として、6日から自主的に中断していた。

 同社によると、専門家委員会が安全性に関するデータを調べ、英国内での治験は安全に再開できると判断。報告を受けた英医薬品・医療製品規制庁が再開を認めたという。治験を再開できるとした判断の医学的な根拠は明らかにしておらず、治験参加者に関する情報も「開示できない」としている。

 米メディアによると、同社のソリオ最高経営責任者(CEO)は9日の投資家との電話会議で、治験に参加した女性に「横断性脊髄(せきずい)炎」と一致する症状がみられたが、回復していると語っていた。

 オックスフォード大も声明を出し、「この治験で約1万8千人がワクチン投与を受けている。大規模な治験では一部参加者の具合が悪くなることは予想され、安全性を評価するためにすべての症例を慎重に審査する必要がある」とした。(ロンドン=下司佳代子)

(朝日新聞デジタル 2020年09月13日 02時10分)

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