「料理の途中下車」ができると自炊が続く

数日経った作り置きは、「なんかおいしくなさそう…」。それなら料理を完成させるまえに、途中でやめてみては?
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Kristina Vianello via Getty Images
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料理は食材からを調理し、食べられる状態まで持っていく行為です。ネットや本で紹介されているレシピはどうやって完成まで持っていくかについて書かれています(当たり前ですが)。でも、完成させるまえに途中でやめてしまう=料理の途中下車ができるようになると自炊がラクになるよ、という話を今から書いていきますね。

作り置きブームは最近の話のように聞こえますが、きんぴらやひじき煮など定番のおかずは日持ちするものが多く、昔から私たちの食卓には「作り置き」があったのです。作り置きが注目されるようになったのは、忙しくても週末にある程度準備しておけば平日の料理がラクになるからだったと思います。すぐ食べられて、一品増えるのが作り置きのいいところ。家族が多い人や同じ味でも全然飽きがこない人には超おすすめです。

けれど、そうでない人たちもいるはずです。例えば一人暮らしの人は食べる人が一人しかいないため、作ってから数日経ってしまうと水気がでてきてしまって「なんかおいしくなさそう…」と思った記憶がある方もいるのではないでしょうか。それから、食べすぎて味に飽きてしまったり、量を作りすぎて食べきれなかったり。せっかく頑張って作ったのに、そんな悲しい気持ちになるのは私も悲しいのです。

そんな方に提案したいのが「料理の途中下車」です。イメージ的になこんな感じ。

山口祐加さんのnote掲載記事より

この途中下車には、主に3種類あります。
①完成形まで持っていかず、途中でやめた料理
②汎用性が高い&水が出にくい味付けおかず
③すぐ食べられる茹で野菜、塩もみ野菜

これらを活用できるようになると、冷蔵庫の残り物も片付くし、味に飽きず食べ回せるようになります。

①完成形まで持っていかず、途中でやめた料理

山口祐加さんのnote掲載記事より

①は、冷蔵庫にある中途半端な野菜やベーコン、細切れ肉系を全部角切りにして油で炒め、軽く塩味をつけるところまでしておきます。写真は先日つくったもので、なす、にんじん、玉ねぎ、トマト、ウインナーが入っています。

山口祐加さんのnote掲載記事より

ここに少し水を足してカレールーを入れればカレーに、水をたくさん入れてコンソメなどで出汁を足せばスープに、卵で閉じればオムレツにもなります。ポイントは洋風に合う食材にすること。冷蔵庫で3〜4日は持ちます。

②汎用性が高い&水が出にくい味付けおかず

山口祐加さんのnote掲載記事より

週3レシピでもご紹介している炊飯器蒸し鶏鶏そぼろきのこの甘辛炒めがこの類ですね。蒸し鶏や鶏そぼろはそのままで、炒め物、チャーハンなどに。きのこの甘辛炒めはそのままで、サラダ、付け合わせなどにぴったりです。これらのおかずは冷蔵庫にあると、助けられた〜ありがとう!という気持ちになる心強い自炊の友です。

③すぐ食べられる茹で野菜、塩もみ野菜

山口祐加さんのnote掲載記事より

例えばブロッコリーを料理するとして、一食で一個食べきることは少ないかもしれません。半分食べようとして茹でるなら、もう半分も一緒に茹でてしまう(レンチンでも◎)。これがあるだけで明日のサラダはドレッシングを和えるだけで完成します。帰ってきてお腹が空いてたら、マヨネーズをちょんとつけて食べればいいのです。味噌汁の具や、炒め物の彩りに入れても良いですね。写真は茹でブロッコリーをにんにくで焼いて、ちりめんと合わせたおつまみです。

また、白菜や大根などは食べやすいサイズに切って塩もみしておくと、すぐサラダを作れたりスープに入れられたりします。途中下車は、明日の自分をラクにする方法なのです。

(2020年10月26日の山口祐加さんのnote掲載記事「「料理の途中下車」ができると自炊が続く」より転載。)