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2019年11月27日 13時00分 JST

入管収容中に睾丸の痛み訴えるも4カ月間放置⇒がんで精巣摘出に。クルド人男性が国を提訴

代理人の大橋毅弁護士は「痛みだけでなく、いつ転移するかわからない恐怖もある。ひどい扱いで許されない」と批判。

朝日新聞社
東日本入国管理センター(茨城・牛久市)

「入管で痛み訴えも放置」がんで精巣摘出のクルド人提訴

 出入国在留管理庁の東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容中、職員に何度も体の痛みを訴えたのに外部の医療機関で治療を受けられなかったなどとして、埼玉県内に住むトルコ国籍のクルド人男性(26)が26日、慰謝料など計約830万円を国に求めて東京地裁に提訴した。

 訴状によると、男性は2012年2月に来日。16年に暴行事件で罰金刑を受けた後、同センターに収容された。今年5月、睾丸(こうがん)に強い痛みがあったためセンターの医師の診察を受け、「病名がわからないので外部の病院に行かせる」と言われた。だが、その後も痛みを職員に訴え続けたのに、外部での受診は実現しなかったという。

 9月に仮放免された後、外部の医療機関で精巣の腫瘍(しゅよう)と診断されて摘出手術を受け、がんと判明した。男性は、入管側が4カ月も放置しなければ悪化せず、精巣を摘出せずに済む可能性があったと主張している。

 男性は提訴後に会見し、「病院に行ったら病気があってショックだった」と話した。代理人の大橋毅弁護士は「痛みだけでなく、いつ転移するかわからない恐怖もある。ひどい扱いで許されない」と批判した。

 出入国在留管理庁は「訴状の送達を受けた場合には内容を検討して適切に対応したい」とコメントした。(新屋絵理)

(朝日新聞デジタル 2019年11月27日 11時18分)

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