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2019年04月18日 12時46分 JST | 更新 2019年04月18日 12時46分 JST

イタリアン、お手製アサリご飯弁当、カレー…。グルメ本編集長の食日記

平日5日外食をしている僕の日々の食事の一部を食日記として公開することにしました。皆さんのお店選びの一助になればうれしいです。

写真提供 大木淳夫さん
鳥田中の鳥刺し

平日5日外食をしていると、「毎日どんなお店で、何を食べているの?」と聞かれることがあります。今回から、僕の日々の食事の一部を食日記として公開することにしました。皆さんのお店選びの一助になればうれしいです。

 

〇月×日 白金台の「リストランテセンソ」

評判は聞きながらも、なかなか訪れる機会の無かった白金台の「リストランテセンソ」。しまった、もっと早く訪れればよかった。
店内はいかにもイタリアな香りと、旨いものが食えそうな雰囲気に包まれていて、長居したくなる気持ち良さ。一方で、ピエモンテ州で活躍した近藤シェフの一皿一皿は、精緻なリストランテ料理で素材そのものの味、重ねることで生まれる味がハーモニーとなり、なんとも深い。フレッシュ、ソテー、ボイル、フライなど様々に調理した40種以上の野菜を合わせた「ランゲ」というサラダ、白トリュフのタヤリンなど、目にも舌にも残る料理の数々。
個人的には、決してグラスの液体を切らさないサービスもとても好き。

大木淳夫さん提供
マグロにビーツとマグロを合わせた赤い一品「マッタンツァ」(左)と「白トリュフのタヤリン」(右)
 SHOP INFORMATION

▶ 店名 Ristorante Senso リストランテ センソ
▶ URL http://www.ristorantesenso.tokyo/

 

〇月×日 三軒茶屋「フェリチェッラ」

センスのある、実質旨いもの屋を掘り出すことにかけては日本有数の友人が、熱烈推薦していた三軒茶屋「フェリチェッラ」に。元はワインバーだったという、カウンター中心の店内。
とてもいい店だった「イルパッチョコーネ」で修業をスタートし、渡伊。帰国後に系列店で料理長を務めた榎本大介シェフの独立店。
いつもはスパークリングワインでスタートするのだけれど、国産クラフトビールもウリとのことで、「ジャズベリー」なる銘柄を頼んだら思いのほかよく!
いい店の共通項である、メニューが魅力的で選びきれないというジレンマに真剣に悩む。
そもそも「ストラッチャテッラ(ブッラータの中身)をのせたフレッシュトマトソースのスパゲティ」とか、もう字面で気になって反則である。
次回は食べなくてはと記憶する皿も多数。
料理に中庸は求めず、きちんと攻めていて、結果として美味い。
グラスワインはもちろん、愛する食後酒も充実。
健啖家にはたまらない店だと思う。 

大木淳夫さん提供
「ストラッチャテッラ(ブッラータの中身)をのせたフレッシュトマトソースのスパゲティ」(左)と「ソスタンツァ風アーティチョークのオムレツ 」(右)
  SHOP INFORMATION
▶ 店名 FELICELLA フェリチェッラ
▶ URL https://felicella.business.site/

 

 〇月×日 駒沢大学「イル・ジョット」

多くの有名店、シェフから仕入れを渇望されながら、その腕を見込んだお店にしか提供しない精肉店が滋賀にある。その店主が全幅の信頼を置き、素晴らしい肉を送るのがここ「イル・ジョット」の高橋シェフだ。
あの細身の体でなぜ? と思ってしまったりするのだが、肉を熟知し、どの部位も最適の火入れで供される。肉好きであれば必ず訪れるべきお店であろう。
と思っていたのだけれど、先日いただいた鯖も美味しくてびっくり。
「東京最高のレストラン」では極めて高い評価を獲得している瞠目のイタリアンだ。

大木淳夫さん提供
この日はその「サカエヤ」新保さんも参加してのディナー肉焼きの上手な人は魚もすごいのだろうか……

 SHOP INFORMATION 

▶ 店名 イル・ジョット
▶ URL https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131707/13001389/

 

〇月×日 六本木一丁目「鮨さいとう」

 「鮨さいとう」の齋藤さんは、素材が素晴らしいのはもちろんだけれど、その素材を最適解の状態で供するのが凄いところ。

酢飯も含めて「温度」という視点から追求し、漬け、焼き、蒸し、〆る、置く、など+話術を駆使して空間中を幸せにする。個人的には子供の頃から海老好きなのだけれど、これほどふくよかにして余韻を感じさせる海老の握りは出会ったことが無い。

大木淳夫さん提供
斎藤さんのコミュニケーション力は本当に高い。酢飯の温度に最初にこだわったのは斎藤さんではないか

SHOP INFORMATION

▶ 店名 鮨 さいとう
▶ URL https://www.arkhills.com/shops_restaurants/restaurants/00010.html

 

〇月×日 鐘ヶ淵「鳥田中」

 人気急上昇中の「鳥田中」へ。場所は墨田区の鐘ヶ淵駅。失礼ながら初めて聞いた地名だったが、実はカネボウ創業の地だとか。
グーグル君本当かい? と不安になるくらいの住宅街を歩くとそこに。
もともとは恵比寿にあった和食店「ごっ惣」が、倉庫として使っていた場所に移転、焼き鳥屋になったとのこと。それゆえ、焼き鳥以外の料理のクオリティも極めて高く、魅力的。
焼き鳥は、焼き切るスタイルではなく、浅めの火入れでジューシーさを追求。
アラカルト主体で銘柄酒の値段も適正、というよりは安い。
そんなわけで店内にはほのぼのとした雰囲気が流れ、とても居心地がいい。
一周回って、20年前くらいまでの焼き鳥屋さんの良さを再認識させてくれた気がする。

大木淳夫さん提供
料理はお兄さん、焼き鳥は弟さんが担当。予約は2カ月先の分を毎月1日の朝10時スタート

 SHOP INFORMATION

▶ 店名 鳥田中
▶ URL https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13208669/

 

 〇月×日 渋谷「トリコ」

 お目当ての店が休業で、ふらふらと渋谷の奥へ奥へと歩いていたら、素敵なファザードに吸い込まれ。

長崎出身の若きオーナーが営む「トリコ」は、昼間は「トルコライス」の店として大人気のようで、夜はプラスして酒と肴も出すダイニングバーに。あまりお腹の調子は良くなかったのだけれど、せっかくだからとトルコライスをオーダー。3つのフライパンとフライヤーを巧みに操りつつ仕上がった皿を見て、はたと気付く。サラダに揚げ物に締めの麺と米。ワンプレートコースじゃんと。

ご主人いわく、長崎では炒めご飯とスパゲティと揚げ物がのっていれば「トルコライス」という、緩い定義らしい。

個人的に揚げ物には日本酒がベストと思っているので、オーダー。ラタトゥイユとタルタルの2種のソースでフライをいただき、ぐいっと寒梅を。時々葉っぱで口をさっぱりさせ、ナポリタンとかライスも好きなように。自由だ。嬉しい。酒が進む。

そんなわけで私は絶対夜派だけれど、昼のメニューを拝見したら、ハンバーガーショップの如き脅威のカスタム感。お近くの方はぜひ。

大木淳夫さん提供
なんでか酒が進むトルコライス。おつまみメニューも簡単だけどツボをついている

 SHOP INFORMATION
▶ 店名 トリコ(TORICO)
▶ URL https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13204037/

 

〇月×日 お手製アサリご飯弁当

買い物に行く時間もない中、急に息子の弁当を作ることに。あさりの缶詰があったので、その汁を入れてご飯を炊き、本体は甘辛く軽く煮て、深川飯もどきに。先日ポテサラの隠し味用に買っておいたいぶりがっこと、鶏ささみのマヨネーズ和えも。昭和な香りの弁当に……。

大木淳夫さん提供
あさりの缶詰は汁をダシとして使えるので、常備しておくと便利

 〇月×日 錦糸町「ヴェヌス」

 朝から船橋で打合せ。面白そうな立ち喰い寿司屋があったので、楽しみにしていたら木曜まで休み、との看板が。
くじけそうな心にムチを打ち、熟慮の末、錦糸町まで戻って南インド料理の「ヴェヌス」へ。「東京最高のレストラン」の常連でもある人気店。4種のカレーが食べ放題で税込1000円。美味いは風邪は治るはと、いいことづくめでこの値段とは!

大木淳夫さん提供
カウンターに4種のカレー、ナン、ご飯が並んでいて、自分で追加するスタイル

SHOP INFORMATION
▶ 店名 ヴェヌス
▶ URL http://venusdining.com/

 

〇月×日 岩本町「アンドシノワーズ」

 料理好きならだいたい知っているけれど、なかなか行けないプライベートキッチン「アンドシノワーズ」にようやく。ラオス、カンボジア、ベトナムなどの“インドシナ料理”を、現地の味で供してくれる。
まず、なによりご夫妻が醸し出す雰囲気が抜群に良くて、昭和30年代に建てられたという小体なマンションの一室に、とてもきれいな空気が流れている。
料理は、野菜やハーブ類を見事に活用していて、素朴というのはこんなに奥が深いのね、と感じ入る滋味豊かな味ばかり。
この日はラオスの料理が中心で時々カンボジア。べトナムは都会化が進み過ぎて、この2国のほうが断然美味しいらしいが、至極納得。

大木淳夫さん提供
ハーブとして木の幹(?)も煮込む。素朴な味がなんともクセになる

SHOP INFORMATION
▶ 店名 アンドシノワーズ
▶ URL http://indochinoise.com/

 

〇月×日 茶色いお弁当

 「最近、お弁当茶色いよね。まあ、いいんだけどさ」と息子に生意気な口を聞かれたので、きちんと色を付けてみる。「そもそもお前がトマトを食べられないからだろ」と言ったのだけれど、「いや、食べられるけど、食べたくないだけだから」と不毛な会話に。鈴廣のかまぼこを磯部揚げにしてみたり、名古屋の風来坊風に手羽中を揚げたり、カネニニシの「黄金のかつお節」を炒ったものをふりかけたりと、結局茶色系かも……。

鈴廣かまぼこ
https://www.kamaboko.com/

カネニニシ
https://www.kaneni24.co.jp/

大木淳夫さん提供
ちなみに人参はナチュラルローソンで発見したもの。いかにも弁当向きなフォルムに惹かれて

 

〇月×日 中目黒「メグリヴァ」

「中目のメゼババ」との噂もあり、注目を集めているイタリアン「メグリヴァ」へ。昨年、荻窪から移転し、店名も「アルベロ」から変更。
確かに亀戸同様シェフひとりのワンオペ体制。黒板には手書きで、「レモンバターチーズスパゲッテーニ」など魅力的な品々が。これだけでワインが進みそうな「自家製生ハム」は必食。
メゼババのように、よく食べよく飲む人々が集うようになれば面白い。

大木淳夫さん提供
とても人気のメニューですと言われた。白子ムニエルにアラビアータソース

SHOP INFORMATION
▶ 店名 メグリヴァ
▶ URL https://www.facebook.com/megriva.tokyo/

 

〇月×日

「食べログアワード2019」に出席。日本全国から有名シェフを中心に約500名が着席で、という巨大パーティ。席次表を見るだけでクラクラするほど。なにより、料理人のみなさんの笑顔がよくて、握手しながらこちらも嬉しくなる。「東京最高のレストラン」やミシュランも含め、ある意味で勝手に評価されるということには、いろいろな意見があると思うけれど、一方でこれだけ注目を集める、真剣勝負の職業もそうないのではないだろうか。若者よ、ぜひレストラン業界へ。

大木淳夫さん提供
司会はもちろん渡部建さん。そして芸能界一の食通ともいわれる寺門ジモンさんも

本記事は、2019年3月22日の

食べたり買ったり作ったり~レストランガイド編集長の日常~

 より転載しました。