中3の時、突然身長の伸びが止まった。このコンプレックスと一生付き合い続けるのは、正直、本当に嫌だ

身長がほとんど伸びなくなった僕に対して、同学年の友達たちは伸び始める。その「おいていかれる」感覚は、今でも覚えている。
先輩記者に挟まれた、写真中央が僕
先輩記者に挟まれた、写真中央が僕

僕のコンプレックスの克服法は「晒す」ことだ。

片方の瞼が二重で、もう片方が一重のアンバランスな目も、微妙にいびつな形の鼻も、歯並びが悪いことも、全部隠したくない。

だから僕はマスクもしないし、サングラスもかけない。コンプレックスを「隠す」ことは自分の欠点から逃げているような気がするから。

たぶん、この「逃げている」という感覚がとても嫌いなのだと思う。だから(自分が思う欠点を)あえて晒す。

同時に、自分の欠点を晒して生きているという自分なりの勇気と、逃げていないという自己肯定感が、僕がいままでの人生で身につけた、自分なりの「コンプレックスとの付き合い方」だ。

23年間の人生でただ1つ、解消できなかったコンプレックス

内向的な性格もコンプレックスなのだが、それを書いてしまうと、身も心もコンプレックスだらけの奴になってしまうので、ここではおいておく。

はじめに書いたように、とくに「顔」については多くのコンプレックスを感じてきた。

しかし、自分なりの対処法を見つけ、少しばかり上手な写真の写り方や自撮りの方法を学び、そうした顔のパーツに対する負の感情は、どこかへ消えた(でも、たまにふとよみがえり、落ち込むことも)。

そんな風に僕なりにコンプレックスとは上手く付き合ってきたつもりだ。コンプレックスを打ち消すことができた過去があるからこそ、たとえ新たなコンプレックスに気づいても、「すぐに解消できる」「そのうち消える」と楽観視できた。

だが23年間の人生において、ただ1つ解消できていないコンプレックスがある。

それは身長の低さだ。

大学時代に何度か受けた身体測定で、表示される身長は166cm(今年5月に受けた直近の測定では167cm、ちょっと嬉しい)。日本人男性の平均は171-172cmらしいので、世の中の大半の男性を見上げて過ごしていることになる。

サッカー部に所属していた中学時代。当時の身長は165cm(実はいまとそんなに変わらない)で「まだ伸びる」と思っていたので、コンプレックスには感じていなかった
サッカー部に所属していた中学時代。当時の身長は165cm(実はいまとそんなに変わらない)で「まだ伸びる」と思っていたので、コンプレックスには感じていなかった

このコンプレックスと死ぬまで付き合い続けなければいけないと思うと、正直、本当に嫌だ

中学生のころまでは背が高いほうだった。

身長順に並ぶ時は、だいたい後ろのほうで、背の低い同級生に優越感を感じていた。

中学3年生あたりで身長の伸びがほとんど止まった僕に対して、同学年の友達たちは伸び始めた。その「おいていかれる」感覚は、いまでも覚えている。

「優越感を感じていた自分」「おいていかれた感」「追いつけないいま、これから先に感じるであろう劣等感」━━。この3つの要素が絡み合って、「低身長コンプレックス」は自分の中にあり続ける。

1つだけ自分の中でこのコンプレックスを和らげる(解消でも、上手く付き合うでもない)方法がある。

それは自分より背の低い人、あるいは同じくらいの身長の人を見て、安心すること。

街中でたまに見かける。1日2、3回くらい。自分が背が低いということは分かっている、でも、自分と同じくらいの身長の人も存在するし、自分より低い人だっている。

そう思えるとどこか安心する。少なくとも「ボトムじゃない」って感覚には救われる。

身長が低いことは努力でどうしようもできないものだから、向上できないものだから、やっぱり上を見るのはつらい。普段は何事も自分よりレベルの高い人にあこがれ、目標にするようにしているが、この先伸びる見込みのないもので上を見るのはやっぱりつらい。

ダサいとは分かっていても、今の自分にはこれしかない

自分のコンプレックスをこんな形でブログに書いて、ネットで発信するなんて…。

どんないじり方をされるか分かんないし、後々後悔するかもしれないし…。

なんで、書くことにしたのだろう。

結局、やっぱりどうにかしてこのコンプレックスを解消したいからだと思う。

冒頭で書いたように、この「コンプレックス企画」のブログを通して、世間に自分最大のコンプレックスを晒し、少しばかりの自己肯定感を得ようとしているのだ。

友達になんとなく伝えるでも、マスク・サングラスをつけずに見える状態にするでもなく、ブログを通して読んでくれる人に向けて「晒す」。

やっぱりそれが僕の持つ、唯一の「コンプレックスとの付き合い方」だから。

これから先も、街を歩くたび、電車に乗るたび、背の高い人に囲まれ生きていくのだろう。

これまでは「自分より身長の低い人を見つけて、少しだけ安心する」という本当にダサい方法で、自分のコンプレックスを和らげていた。

そして、今回このブログを通して、僕の身長コンプレックスの対処法に1つ、新たなモノが加わった。

これから先は、もう少しだけ、かっこいいコンプレックス解消法を見つけられればいいなと思う。

コンプレックスとの向き合い方は人それぞれ。
乗り越えようとする人。
コンプレックスを突きつけられるような場所、人から逃げる人。
自分の一部として「愛そう」と努力する人。
お金を使って「解決」する人…。

それぞれの人がコンプレックスとちょうどいい距離感を築けたなら…。そんな願いを込めて、「コンプレックスと私の距離」という企画をはじめます。

ぜひ、皆さんの「コンプレックスとの距離」を教えてください。

現在、ハフポスト日本版では「コンプレックス」にまつわるアンケートを実施中です。ご協力お願いします。

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