石川大我さん、参院選で初当選。同性愛公表の元区議「『私たちはここにいる』ということがはっきりした」

「全国のLGBT当事者のみなさんに 『存在証明をかけた選挙』だと訴えさせていただきました」と語った石川大我さん。同性婚の法整備へ向けて活動していくという。
参院選に初当選した石川大我さん(写真中央)=2019年7月22日午前4時45分ごろ、東京都新宿区
参院選に初当選した石川大我さん(写真中央)=2019年7月22日午前4時45分ごろ、東京都新宿区
Huffpost japan/Jun Tsuboike

参院比例区で、元東京都豊島区議の石川大我さん(立憲民主)が当選した。

同性愛者であることを公表している石川さん。区議を務めていたころから、性的マイノリティをめぐる問題について積極的に発信していた。

同性愛を公表している国会議員は、同じく立憲民主党の衆院議員・尾辻かな子さんがいる。ゲイを公表して当選した国会議員は、石川さんが初めてとなる。

NHKで当選確実が伝えられた7月22日午前4時45分ごろ、事務所に集まっていた30人あまりの支援者から拍手が起きた。

事務所は、性的マイノリティの権利を求める象徴「レインボーフラッグ」を手にしたり、虹の6色で彩られたシャツに身を包んだりした支援者でいっぱいになり、選挙事務所のイメージを覆すほどカラフルだった。

石川大我さんの事務所に来ていた支援者やボランティアは、性的マイノリティの権利を求める象徴6色の「レインボーフラッグ」や虹の各色でできたシャツに身を包んでいた
石川大我さんの事務所に来ていた支援者やボランティアは、性的マイノリティの権利を求める象徴6色の「レインボーフラッグ」や虹の各色でできたシャツに身を包んでいた
Huffpost japan/Jun Tsuboike

「この選挙は『私たちはここにいる』ということが、全国を通じてはっきりしたと思っています」

石川さんは当選確実を受け、こう語った。


今回の選挙は全国のLGBT当事者に『存在証明をかけた選挙』だと訴えさせていただきました。そういった意味では全国の当事者のみなさんに立ち上がっていただき、そして勇気を持って「石川大我」と書いていただいたことに心から敬意を評したいと思いますし、またここにお集まりのみなさんを始め、石川の選挙を手伝っていただいた全てのみなさんに感謝をしたいと思います。本当にありがとうございました。

この選挙は『私たちはここにいる』ということが、全国を通じてはっきりしたと思っています

そういった意味では12月に立憲民主党が提出をしたLGBT差別解消法。そして6月婚姻平等法を国会の中でみなさんと一緒に作っていくために共に歩んでいきたいと思っています。国会の中で暴れたいと思いますので、みなさん一緒に歩んでください。ありがとうございます。

みなさんと一緒に獲得した一議席だと思っていますので。本当に石川大我は、みなさんをお一人お一人だと思っていますので。国会の中でこれからもみなさんと一緒に様々な政策を実現していきたいなと思っています。

6年間、みなさんと一緒に色々な政策を。本当に石川大我はみなさんをお一人お一人の結晶だと思っていますので。

みなさんのやりたいことをじゃんじゃん、石川までご要望を寄せていただいて、今までの国会になかったことを、そしてこの社会の中で弾き飛ばされてしまって苦しい思いをしている人たち、しんどい思いをしている人たちにしっかりと光をあてていく。手を差し伸べていく。そんな参議院議員としてみなさんと一緒に歩んでいきたいと思います。ありがとうございました。

同性愛の当事者向けイベントなどを主宰、講演活動などに力を入れてきた

石川さんは、参院議員秘書を経て、2011年に社民党公認で豊島区議選に出馬し、初当選した。参院選の出馬まで、2期務めていた。

同性愛に関する正しい情報を広めるため、2000年4月からペンネームの「高橋タイガ」名で講演活動などを開始。LGBTユースのための活動をするNPO法人「ピアフレンズ」では、当事者向けのイベントなどを主宰した。

2002年からは本名の石川大我で活動を続けている。著書「ボクの彼氏はどこにいる」では「同性愛について理解を深めていくために、『そこにいる』というリアリティが大切だと思った」として、本名を公表した理由をつづっていた。

2010年には内閣府や法務局が後援する「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」の代表を務めた。

日本で初めて、ゲイを公表して参院選に当選した石川大我さん

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