「お願い、逮捕や送還されないで」ラグビーW杯で訪日する英国人へ、イギリス外務省が動画で助言

ラグビーW杯は12の都道府県で試合が行われるため、多くの街に外国人観光客が訪れる。文化や風習の違いによるトラブルを避けるにはどうすべきか?在英日本人のコメディアンが解説している。
2015年のラグビーW杯で応援する外国人
2015年のラグビーW杯で応援する外国人
時事通信社

9月20日の開幕まで1週間を切った、日本開催のラグビーW杯。

観戦目的で外国からの訪日客が増える見込みの中、イギリス外務省が英国人向けに注意を促す動画を制作し、公式YouTubeに掲載した

掲載されている動画は、これまでに6本。英国と日本の文化や慣習の違いに着目し、訪日した英国人がトラブルに巻き込まれるのを未然に防ぐことを意図して作られたものだ。

出演しているのは、英国に在住するコメディアンのコタニ・ユリコさん。ハグやタトゥー・ドラッグについてなど、様々な事柄やシーンについて、英国人に注意を促す内容となっている。

動画を見ると、「タトゥーをしていると温泉で断られるかも」「日本はまだ現金中心の社会です」「コデインなど、日本で違法となる薬を持ち込んだりして、お願いだから、逮捕や強制送還をされないように」などと、滞在中に役立つアドバイスが、1分ほどで簡潔にまとめられている。

日本で開催される今大会には、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド(アイルランド共和国と合同チーム)と、イギリスを構成する4つのチームが出場。

今大会は、12都道府県で試合が行われるため、観戦目的の外国人観光客への対応が必至だ。

朝日新聞デジタルによれば、イギリス外務省は2019年8月の時点で、W杯関連で日本に55万人以上が旅行すると見込んでいるが、そこで懸念となるのが、訪日客によるトラブル。海外の国を訪れ、トラブルになって同外務省が対応することになった英国人は、過去1年間で2万人以上もいたという。

イギリス外務省が制作した動画はもちろん同国の訪日客に向けたものだが、英語が理解できる外国人ならば、英国人に限らず共通して役立つコンテンツとなっている。

2020年にはオリンピック・パラリンピックも開催される日本──。

観光客を迎える日本人も、外国人がどんなことに疑問を持つのか、考え方にどんな違いがあるのかなど改めて学べる点は少なくない。

ぜひ一度、動画を見てみよう。

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