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2020年01月18日 19時04分 JST

相次ぐ“女性専用車両”特集 ⇒ Nスタが訂正「協力いただいた女性の方にお詫び」

民放のテレビ番組で、「女性専用車両」に関するネガティブなエピソードを伝える企画が相次いでいる。

KAZUHIRO NOGI via Getty Images
女性専用車両

民放のテレビ番組で、「女性専用車両」に関するネガティブなエピソードを伝える企画が相次いでいる。同様の企画を放送したTBS系の「Nスタ」が1月17日、「協力いただいた女性の方にお詫び申し上げます」と番組内で訂正した。

 

同様の放送が続いている

最初に女性専用車両に関する放送内容に、ネット上で疑問の声が上がったのは、1月13日に放送されたテレビ朝日系列の番組「羽鳥慎一 モーニングショー」だった

「女性専用車両に乗らない女性が増えている理由」をテーマに、「周囲の視線を気にせずスマホに没頭。男性の目がないから、もう結構好き放題やっちゃう」などとネガティブなエピソードを伝えた。この放送に対し、「あたかも女性専用車両特有の問題かのように描写すること自体が女性蔑視」などと批判の声が上がった。

 

TBS「グッとラック!」でも

15日午前にはTBS系の番組「グッとラック!」でも「『女性専用車両』乗りたくない女性増 ナゼ」という特集を放送した。

「香水のにおいがきつい」「女性同士がすごい喧嘩を始めた」などの一般の人のインタビュー映像をベースに、ナレーションでは「周囲に女性しかいない女性専用車両では行動も大胆になるのでしょうか?」「女性専用車両だからこそ起こる熾烈な争いもあるのだといいます」などと伝えた。

この放送では、TBSの若林有子アナウンサーがスタジオで、「男性の目があるかどうかが影響するかは、私はちょっと懐疑的なんですけれども」「『痴漢を受けたくないなら、女性専用車両に乗ったらいいじゃないか』と強く言われると、それはなんで女性側が行動をしなければいけないんだろうというのは思う。そういう意味で、乗りたい乗りたくないというのは普段は意識せず、自分の乗りやすい場所(車両)に乗っています」などと、VTR内容への異論を口にする場面もあった

 

「Nスタ」も放送

「モーニングショー」と「グッとラック!」の放送に批判や疑問の声が強まる中、同じくTBS系の「Nスタ」も15日夕に、「なぜ “女性専用車両”に乗りたくない!?」と題した同様の企画を放送した。

ネット上に「女性しか乗れない女性専用車両があるのだから、一般車両の座席は男性に譲ってほしい」という意見があると紹介した上で、女性専用車両に「乗りたくない女性」がいると伝える内容になっていた。

番組では街頭インタビューに答えた女性を、「乗る派」と「乗らない派」に分けて意見を紹介した。

VTRの前半で、「乗る派」の、女性専用車両には安心感があるという意見を紹介した後、「乗らない派」の「自分的には確かにいらないかも」などの声を紹介した。

番組が「乗らない派」とテロップをつけて紹介した意見の一つがこちら。「逆に言えば『女性は普通車両乗ってくるな』という風にも聞こえてしまうので、それは今のご時世的にはどうなんだろう」。その意見を紹介した直後に、ナレーションで「聞かれたのは『なぜ女性だからといって女性専用車両に乗らないといけないのか?』という声。なぜ乗りたくないのでしょうか?」と続けた。

しかし、この女性の意見は、「乗りたくない」理由を主張しているようには取れないものであった。また、一般的に女性専用車両に乗らない女性の中には、TBSの若林アナウンサーが指摘したように、女性専用車両の必要性を認識した上で、「なぜ痴漢被害を受ける側が行動を変えないといけないのか」などの考えで乗らない人もいるだろう。だが、番組のこのナレーションは、「『“女性は女性専用車両に乗るべき”という意見に疑問を持つ人』イコール『乗りたくない人』」という論理に立っていると取れるような説明だった。

番組はその後、「香水のにおいがきつい」「マニキュアを塗っている人がいる」などの女性専用車両に対するネガティブなエピソードを紹介していった。

 

Nスタ訂正「失礼しました」

Nスタがこの企画について訂正をしたのは、2日後の17日のことだ。

番組の途中でTBSの井上貴博アナウンサーが「訂正です」と切り出し、15日の女性専用車両についての放送内容について、「街頭インタビューを受けていただいた女性のご意見、その内容を十分にお伝えできず、『女性専用車両に乗らない派』として紹介してしまいました。協力いただいた女性の方にお詫び申し上げます。失礼しました」と伝えた。

具体的にどの意見についての訂正で、どういう趣旨を十分に伝えられなかったのかについては明らかにされなかった。