Woman

タンポンが抜けない……! 14歳の夏、あの初体験を私は一生忘れることができない

このときの父親はまさしく私にとっての神だった...。でも、なぜ父はタンポンの抜き方を知っていたのだろう?
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「初タンポンは何歳だった?」

私の初タンポンは、思春期真っただ中の14歳の夏だった。今までこんな会話を友だちとしたことがないため確かではないのだが、わりと早い方ではないだろうか。

これは当時まだうら若き乙女だった私の、タンポン初体験エピソードである。

生理中でも水泳を休めない。どうする!?

今ならきっと大問題になると思うのだけれど、20年以上前に私が通っていた田舎の中学校では、水泳の授業を、生理で休むことが許されなかった。体育教師は女性だったにもかかわらず、である。

また「生理で休むと内申点に響く」とまことしやかに囁かれていたため、休める雰囲気ではなかった。

みんな多感なお年頃。生理のことを友だちにも相談することもできず、皆がこの危機をどうやり過ごしていたのか聞いたこともない。きっと、皆それぞれがどうにかして水泳の授業に出ていたのだと思う。

そういう私はというと、生理と水泳の授業がかぶらないことを必死に神に祈るしかなかったのだが、その祈りも虚しく、とうとう試練の日がやってきてしまった。

あの絶望感といったら、言葉では言い表せられないほどだった。

半分パニックになっていた私は、解決策が思いつかず出勤前の母に声をかけた。


「お、お母さん、どうしよう〜〜〜!!今日水泳の授業なのに生理が来た〜!休んだら内申点に響くから休めないんだよ!どうしたらいいの!?」

「う〜ん……休めないなら仕方ないから、タンポンを使ったらいいんじゃないかな」

「え〜〜〜!!タンポンなんて使ったことないし、どこにどうやって入れたら良いかわからないよ〜〜!!(半泣き)」

「とりあえず真ん中の穴に入れるのよ!まずは説明書見て自分でやってごらん!」


母よ、自分のアソコすら怖くてまともに見たことがないのに「真ん中の穴」と言われて「ああ、あの穴ね!」とすぐわかる14歳処女が果たしてこの世にいたであろうか……。否である。


それでも、なんとかトイレで自力で入れてみようと試みる。

「お母さ〜〜〜〜ん!!ぜんぜん穴に入らないよ〜〜!!この穴で合ってるのかどうかわからないよ〜〜!(号泣)」

「そう……仕方ないわね……。代わりにお母さんが入れてあげるわ!」


(お母さんに自分のアソコを見せ、タンポンを入れてもらうなんて、ものすごく恥ずかしい。でも内申に響くのは嫌だ。背に腹は代えられない!!)


「すみません、お、お願いします……(泣)」

(めちゃめちゃ怖い!恥ずかしい!でもガマンガマンガマン〜〜!!)」


こうして私のタンポン初体験は非情にも母によって奪われたのであった……。

母もさすがに、自分ではない人間のアソコにタンポンを入れたことがなかったため、どうにも手際が悪く、入れるのに苦戦していた。

母娘で大騒ぎしながら、なんとかタンポンを装着することができた。

さらなる試練が待ち受けていた

初めてタンポンを入れた私は内心ビクビクしながら、生理であることを誰にも気づかれないよう涼しい顔を装いつつ、水泳の授業を無事に乗り越えることができた。

しかし、神とはなんとも無慈悲である。

ここからさらなる試練が私を待ち受けていたのだ。

帰宅後、お勤めを果たしてくれたタンポン様を取り出そうとトイレに入った。タンポンのヒモを少し引っ張ってみたが、私の中にいるタンポン様はなかなか外には出てきてくれないのだ。

(え!?なんでタンポン取れないの!?!?!?どうしよう〜〜〜!!!!)

しかし、母はまだ仕事から帰ってこない。不運が重なり、再びパニックである。絶望と共に奈落のどん底につき落とされた私。

どうすることもできず、トイレの中でしばらく身動きが取れないままシクシク泣いていると、タイミングよく(?)自営業の父親がたまたま家に帰ってきたのである!まさかの救世主(?)が登場〜〜!

正直死ぬほど迷ったが、他に誰もいなかったので仕方なくトイレの中から父に助けを求めた。

「お父さ〜〜〜ん!!!助けて〜〜〜〜〜!!こっち来て〜〜〜〜!!」

「なんだなんだ、どうした!?」

トイレの中から尋常でない娘の叫び声。何事かと思ったに違いない。

「た、タンポンが……取れない〜〜!!!(泣)」

14歳思春期の女子から発するワードにしては、赤面パワーワードだ。

「……。そうか、焦らずゆっくりゆっくりヒモを引っ張ってみろ」

「う、うん……」

ゆっくり、そして力を込めて引っ張ってみる。


「あ!!出てきた〜〜〜!!!良かった〜〜〜〜!!(号泣)」

「そうか……良かったな」(そっとその場を離れる父)

このときの父はまさしく私にとっての神であった。

これほど父のことを尊敬したことは、これ以前にもこれ以降にもない(それもどうかと思うが)。

自分で抜けなかった原因は、タンポンはちょっと引っ張ればスルッと抜けると思い込んでいたところにあった。なにせ全て初体験なので力の加減が分からず、長く引っ張ることも怖くてできなかったのだ。

こうして思いがけず、父と母と私との親子共同作業となった衝撃のタンポン初体験は無事に幕を閉じたのであった。私は、このできごとを生涯忘れることはないだろう。

そもそも、生理で休むのが許されなかった当時の指導方針や同調圧力はおかしい。“生理はなんとなく恥ずかしい”という意識も違うのではないかと、大人になった今では思える。そして何より、タンポンやナプキンの正しい使い方を学ぶことは必要だと思う。

令和の今ですら、“生理は隠すもの、恥ずかしいもの”という、漠然とした風潮を、私は少しずつでも変えていきたい。

後日談━━。あれから20年以上が経ち、明かされた真実

年末年始に帰省した際、このエピソードを書くにあたって、前々から疑問に思っていたことを父に聞いてみた。

「当時、なぜお父さんはタンポンの抜き方を知っていたの?」

生理を経験したことがない人なら、普通そんなことは知らないはずである。

父の答えは意外なものだった。

「ああ、それはな、昔お母さんも自分でタンポンが抜けなくて、お母さんの代わりにお父さんがタンポンを抜いたことがあるからな!」

あぁ、母よ……。あなたも私と同じ経験をしていたのか。

DNAっておそろしい(笑)。

(文:oittoggy)