鏡の前で1人で食事する「セルフラブ」レストランがバレンタイン限定でオープン イギリス

食事客は、自身の姿を鏡で見つめながらロマンチックなディナーを楽しめるという。
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自分のパートナーは自分自身」と呼べるほどシングルでハッピーならば、今年のバレンタインは鏡に映る自身とディナーを楽しんでみるのはどうだろう?

レストランの割引カード会社、テイストカードがイギリス初の”ご自愛レストラン”を発表した。各テーブルには鏡が設置されており、それぞれが自身の姿を見つめながらロマンチックなディナーを楽しめるという。

この期間限定のレストラン「Two4One」の背景には、イギリスの消費者2000人を対象に行った調査で、3人に1人が「毎食を1人で摂っている」という結果が出たことがあるそうだ。更にロンドンでは、その数は2人に1人にまで昇るという。

プレスリリースでは、「バレンタインの日を1人で過ごすことは未だにタブー視されています」「不名誉にも、バレンタインデーはシングルの人たちを除外してます」と述べ、それに対して「何よりも自愛を推進していきたい」と述べた。

レストランでは、ムードを高めてくれる音楽や気分を上げてくれる食事が楽しめ、モチベーションをくれる名言の数々が書かれた鏡が置かれているそうだ。

しかし、思いもよらぬ仕掛けも施されている。食事をしている客の座席の向かいには、鏡越しに別のお客さんが座っているのだ。食事が最後の一皿になると、店員は鏡を取り外し、向かい合って座っていた2人が顔を合わせる仕組みになっている。しかも、その2人で割り勘することにより、1人分は無料という特典オプションもあるそうだ。

念の為に言っておくが、シングルでいることが何かに欠けているなどというわけではない。

「自分を愛することの大切さを覚えておかなくてはいけません。 1人で食事をするのに適しているレストランはたくさんありますが、このような体験のできるレストランはありません」とテイストカードの創立者、マット・ターナー氏は語る。

しかし、ニュースレター「ザ・シングル・サプリメント」を運営するニコラ・スローソン氏は「私の第一印象としては、シングルの人を見下しているようで、腹立たしさを覚えました。『シングルの人は自分を愛していない』という前提の考えを辞める必要があります」

「そういう語り口にはウンザリです。レストランの店員さんが驚きを隠して、気まずい雰囲気にならない様にしてくれるだけで、1人でディナーを楽しむハードルは十分に下がります」

「Two4One」の収益は、貧しい国に暮らす子どもたちの学校給食を支援するチャリティ団体、「メアリーズ・ミール」に寄付されるそうで、これにはスローソン氏も拍手を送っている。

「それでもやっぱり、無理やり鏡の前に座らせれて自分が食事をしている顔を見ることで、自分のことをより好きになれるとは思いません。むしろ逆効果な気がしますね」とスローソン氏は続けた。

「Two4One」レストランはロンドンで、バレンタインに合わせて2月13日・14日限定の夜だけオープンする。

ハフポストUK版の記事を翻訳、編集しました。