「家庭内でのルール作りを推奨」ゲーム規制に関する議論で業界団体が初声明

香川県議会が成立を目指す「ネット・ゲーム依存症対策条例」などを念頭にしたもので、ペアレンタルコントロールなども利用してほしいと訴えている。
スマートフォンでゲームを楽しむ(イメージ)
スマートフォンでゲームを楽しむ(イメージ)
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一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)などのゲーム関連の4団体は3月10日、全国で盛り上がるゲーム規制に関する議論を受け、「多様な成長を阻害するおそれのある一律規制でなく、保護者と相談して未成年者が主体的 にルール(約束)を作ることを推奨しています」とする声明を発表した。

一律の時間制限などには懐疑的という立場だ。一連の議論に対して業界団体が公式に声明を発表するのは初めて。

4団体はCESA、一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)。

声明ではルールづくりについて、子どもと保護者が話し合うこと、家庭の状況や教育方針に沿って最適なものを設定することが重要と説明。プレイ時間やインターネットへの接続可否、課金の可否などを設定できる「ペアレンタルコントロール」の利用も促した。

合わせて、業界が取り組む自主規制やガイドラインについても紹介。世界保健機関(WHO)が2019年、日常生活に支障をきたすほどゲームに没頭する「ゲーム障害」を新たな依存症として認定したことにも触れ、外部有識者による研究会に委託して調査研究を進めているとした。

ゲームの規制をめぐっては、香川県議会が4月に施行を目指す「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」の素案を1月に公表。18歳未満の子どもがゲームをするのは平日60分、休日は90分までなどと具体的な制限を設けており、全国的な議論になっている。

4団体でつくる検討会の事務局はハフポスト日本版の取材に対し「これまでも家庭でのルール作りやペアレンタルコントロールなどについて啓発してきたが、認知度が低いなどの課題があった。議論が盛り上がる中、より広く伝えていきたい」としている。

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