看護師2人が新型コロナに感染確認。国立がんセンター病院、患者や同僚ら150人をPCR検査へ

においや味が感じられなくなる症状を訴えていたという。
築地の国立がんセンター中央病院(東京都中央区築地)
築地の国立がんセンター中央病院(東京都中央区築地)
時事通信社

国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)は3月28日、勤務する看護師2人が新型コロナウイルスに感染していたことが27日に確認されたと発表した

中央病院は、2人と濃厚接触があった患者と看護師ら計150人に対してPCR検査を実施する。

記者会見を開いたがんセンター中央病院によると、感染が確認されたのは、主に乳がんや血液がんの患者が入る病棟で一緒に勤務する20代と30代の看護師2人。

それぞれ18日と21日ににおいや味が感じられなくなり、耳鼻科を受診。発熱や呼吸器症状などはなく、そのまましばらく勤務を続けたという。2人から申し出があり、27日にPCR検査をしたところ、陽性反応が出たという。

現在は自宅待機となっており、経過を見ながら入院が必要かどうかを判断するという。

がん研究センター中央病院は、この2人と濃厚接触した疑いのある患者61人に対して、事情を説明した上で早急にPCR検査を実施する。このうち、感染が確認された27日までにすでに24人が退院し、8人が別の病棟に移ったという。

同じ病棟の看護師ら89人に対してもPCR検査を実施する。

中央病院では、新型コロナウイルスの感染予防としてマスク着用などをしていたという。

陽性反応が出た2人は外来エリアは担当しておらず、中央病院は担当病棟の患者の新規受け入れを停止した上で、その他のエリアは通常通りに営業する。2人が立ち入ったエリアは消毒済みという。

中央病院は、患者が感染した場合の重症化のリスクについて「可能性として、患者が感染すると普通の人よりは高いと思う。感染が判明すれば症状の経過は注意しないといけない。重症度に応じて適切な施設に移送するか、引き受けてもらえるところがなければ当院で対応することになる」と説明した。

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