新型コロナ、犬やネコはどう気をつければいい?ペットを守るため知っておきたいこと

東京都獣医師会の公開している情報など元に解説します。
犬猫イヌネコ
犬猫イヌネコ
adogslifephoto via Getty Images

新型コロナウイルスは人だけでなく、動物たちにとっても脅威だ。猫や犬の感染事例も報告されており、ペットを飼っている人たちにとっては悩みの種だ。

どんな動物が感染するのか。人から動物、動物から人に感染するのか。自分やペットが感染したらどうすればいいのか。

こうした疑問に対して、東京都獣医師会の公式サイトで解説をしている。各国の例を交えながら紹介する。

①ペット(動物)に感染するのか?

これまで、犬、猫、トラの感染事例が報告されています。

感染を確認した香港とベルギー当局は、新型コロナウイルス感染症は人から人にうつる病気であり、人から犬や猫への感染は一般的ではないと強調しています。

犬の感染報告があったのは香港。新型コロナウイルス感染者が飼っている犬から、弱い陽性反応が見られ、その後に陰性となりました。症状はなかったと言います。

猫の感染はベルギーで報告され、下痢、嘔吐、呼吸困難などの症状を示した後、回復したとされています。香港でも、無症状の感染の例も報告されています。

トラは、アメリカのニューヨークにある動物園で感染が報告されており、飼育員から感染したと見られています。

②犬や猫から人に感染するのか?

東京都獣医師会によると、犬や猫で報告された「コロナウイルス感染症」が人や他の動物に感染したという報告はありません。

犬の場合は軽い下痢症状、猫の場合は伝染性腹膜炎を起こしますが、どちらもまれな病気で、犬から猫、猫から犬にうつるのは一般的ではないようです。

仮に人からペットに感染した(ペットからウイルスが検出された)としても、そこからペットが人に病気をうつす可能性は限りなく低いだろうと、世界中の専門家が考えていると紹介しています。

③自分が感染したら、ペットはどうしたらいいのか?

新型コロナウイルスに感染した人が飼っているペットを預かるために知っておきたいこと
新型コロナウイルスに感染した人が飼っているペットを預かるために知っておきたいこと
新型コロナウイルスに感染した人が飼っ ているペットを預かるために知っておき たいこと

まず、ペットとの接触を避けるため、信頼できる人やペットショップなど別の場所に預けることを推奨しています。

預ける際、キャリーバッグや首輪、リードなどは、0.05%に薄めた 家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、塩素を拭き取るためにもう一度水拭きするよう呼びかけています。

飼い主と同じ環境にいたペットの体表に、大量のウイルスが付着している恐れがあります。ペットが万が一感染媒体になることを避けるため、シャンプーすることが望ましいです。マスク、グローブ、エプロン、メガネを装着し、可能であれば屋外が望ましいようです。

預けることができない場合、療養中の部屋にペットを出入りさせないようにして、使用したマスクやリネン類にペットが接触しないよう注意が必要です。

またイギリス獣医学協会は、飼い主が感染した猫は、可能な範囲で室内で過ごさせるよう推奨しています。猫自体が媒介する可能性は低いですが、ドアノブなどと同様に猫の毛にウイルスが付着したまま外に出して、万が一広めてしまう可能性を避けるためだと説明しています。猫にとってストレスでなければ実践してほしい、とも付け加えています。

④ペットの感染が心配、どうしたらいい?

自分が感染者でなければ、ペットへの感染の可能性は低いと考えらています。それでも心配なら、人混みに連れて行かないようにしましょう。

ペットが新型コロナウイルス感染者と濃厚接触し、その後体調が悪くなった場合には、かかりつけの動物病院に電話をしましょう。ペットを動物病院に連れていく前には必ず事前に連絡を入れるようにしましょう。

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