4800万枚の不良品マスクを押収 。新型コロナで「ニセ医療物資」を作る業者が急増 中国

中国製の医療物資をめぐっては、支援物資としてオランダやスペインなどに送られたものの一部が「規格外」などとして使用中止になる例があったが、関係は不明

中国共産党機関紙・人民日報は4月23日、新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから、中国で偽物や不良品の医療物資を製造する犯罪が増加し、これまでに、違法に製造されたマスク4800万枚あまりが押収されたと報じた。

中国のマスク工場(資料写真)
中国のマスク工場(資料写真)
Getty Images

記事によると、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、マスクなどの医療物資の偽造品や不良品を大量に製造・販売する業者が増加した。

中国の公安部は4月15日までに、こうした違法行為に関わった業者ら2587人、製造拠点885か所を摘発した。これらの業者が製造していた偽造品や不良品も同時に押収され、このうちマスクは4800万枚あまりにのぼったという。

そのほかの消毒用アルコールや医療用防護服などを含めると、製造されていた品の総額は3億元(約45億円)近くにもなるという。

公安部系メディアによると、規模の大きいものでは2020年2月に摘発された東北部・遼寧省の組織があり、10台の設備を用いて8万枚あまりの不良品マスクを製造していたという。これらのマスクは中国国内外の有名ブランドの名をかたって10以上の都市に流通していた。

公安部はこうした犯罪への取り締まりを強化する指針を打ち出していた。

中国製の医療物資をめぐっては、オランダやスペインなどに送られたものの一部が「規格外」などとして使用中止になる例があった。今回、摘発された業者と関係があるかについては分かっていない。

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