トリニティの1枚39円「原価マスク」 アクセス集中で「つながらない」の悲鳴も【受注が一時停止】(新型コロナ)

マスクが手に入らない状況が続く中、スマホ関連製品を販売する「トリニティ」が「原価マスク」の販売を発表。「当然、我々に利益は一切ありません」
「原価マスク」のパッケージには、転売防止のため価格構成が印刷されている
「原価マスク」のパッケージには、転売防止のため価格構成が印刷されている

新型コロナ感染拡大でマスクの品薄状態が長引く中、トリニティ(埼玉県)が販売を発表した単価39円の「原価マスク」が話題を呼んでいる。

発表によると、「原価マスク」は1枚39円(税込み43円)で、1箱50枚入り2176円(税込み、送料別)。1人4箱まで購入可能で、購入日から1週間は再購入ができない。送料は1箱495円、2箱以上は一律506円。

パッケージに仕込んだ「転売対策」

深刻なマスク不足の中、マスクが高額で転売されたり、不良品が出回ったりする問題が各地で発生。同社は「こうした状況を打破し、できる限り多くの人に使っていただけるよう適正な価格で届けたいと考えた」としている。

転売対策はパッケージに施した。

製品のパッケージには、仕入れ価格や輸送費といった価格構成のほか、

「原価=販売価格 2176円税込」

と大きく印刷されている。

同社は「元の販売価格が書いてあれば、転売する人はそれよりも高く売るのは難しくなるのでは」と抑止効果を狙う。

トリニティの原価マスク
トリニティの原価マスク

「利益は一切ありません」

発表によると、同社は普段、中国の会社に製造を委託してスマートフォン関連製品を販売している。今回は現地の工場でマスクを手掛けている会社の協力を得て、「原価マスク」の販売に至ったという。マスクの入荷予定日は5月11日。

同社は「海外で製品を製造して日本に輸入し、オンラインストアで販売する場合、少なくないコストがかかる。しかし今回はこれらを一切計上せずに製品原価のみで販売することにします。当然、我々には利益は一切ありません」としている。

アクセス集中で悲鳴も

同社ウェブサイトにはアクセスが集中し、繋がりにくい状況が続いている。Twitterでは「アクセス集中で注文できない・・・」「2時間、エラー画面と戦ってゲットした」といった声も上がっている。

マスクを巡っては、「シャープ」が専用サイトで4月21日に販売を始めるも、アクセスが殺到し販売初日にサーバーがダウン。販売を一時見合わせる事態になった。

【UPDATE 2020/4/28 12:00 】

トリニティは、「原価マスク」の受注数が想定を上回ったとして、受注の一時停止を発表した。「再度マスクの手配をしておりますので、目処が付きましたら改めて受注再開とさせていただきます」とツイートした。

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