唾かけられた鉄道職員が後日、新型コロナで死亡

亡くなったベリー・ムジンガさんはビクトリア駅で唾と咳をかけられた。
ロンドンのビクトリア駅 2020年3月17日撮影
ロンドンのビクトリア駅 2020年3月17日撮影
NurPhoto via Getty Images

鉄道のチケット販売員の女性が、勤務中に唾をかけられた後、新型コロナ感染が発覚して死亡した。

ベリー・ムジンガさん(47歳)は3月、同僚と共に、ロンドンにあるビクトリア駅のコンコースで勤務中、新型コロナに感染していると言う一般客に唾と咳をかけられた。

数日後、2人共ウイルスの感染が発覚した。

ムジンガさんはもともと呼吸器疾患を患っており、その後病院に入院し人工呼吸器をつけられたが、4月5日に亡くなった、と彼女が属する運輸労働者組合(TSSA)が述べた。

彼女の葬式には11歳の娘・イングリッドさんと、夫のルサンバ・ゴード・カタレイさんを含む10人しか参加できなかった。

カタレイさんはイギリスのPA通信に、ムジンガさんが「良い人間・母・妻」であり、全ての人に心配りをする人だったと語り、彼女がどのように襲われたかを話した。

「男性が彼女にどこに行くのか、なぜそこにいるのか聞いたので、彼女は働いているのだ、と答えました。そして男性は、新型コロナウイルスに感染していると話し、彼女たちに唾を吐いたんです。彼女たちは上司に報告し、妻は帰宅して全てを話してくれました」

カタレイさんは、妻が4年前に手術をしており、持病の呼吸器疾患があったと話した。その事件から1週間も経たないうちに、症状が出て、4月2日に入院した。

「彼女を見たのはそれが最後です。そして、神様がついている、と言いました。病院からビデオ通話をしましたが、その後彼女から連絡はありませんでした。寝たのかと思っていたのですが、先生から死亡したとの連絡がありました」

ムジンガさんはコンゴ民主共和国出身で、2000年にイギリスに引っ越してきていた。

ハフポストUK版の記事を翻訳・編集しました。

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