沢田研二さん、志村けんさんの代役で映画『キネマの神様』主演に 『8時だョ!全員集合』などで共演

沢田研二さんは「志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です」とコメント。
映画『キネマの神様』が発表したメッセージビジュアル
映画『キネマの神様』が発表したメッセージビジュアル
(c)2021「キネマの神様」製作委員会

映画『キネマの神様』に、志村けんさんの代役として沢田研二さんが出演することが発表された。

山田洋次監督の最新作となる本作は、3月1日にクランクインし、志村さんは菅田将暉さんと共に1人2役でW主演を務める予定だったが、3月29日に新型コロナウイルスによる肺炎で逝去。

3月末に菅田さんがメインとなる過去パートの撮影が終了し、志村さんが参加する現在パートの撮影に入ろうとしていた矢先の訃報だった。

志村さんと沢田さんは、かつては同じ事務所の先輩後輩関係で親交が深く、『8時だョ!全員集合』『ドリフ大爆笑』などの番組、共同のラジオ番組『ジュリけん』やコントなどで多く共演した。

志村さんの遺志を継ぎ、沢田さんは、14年ぶりに映画に出演する、また、山田監督作品への参加は1982年の『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』以来38年ぶりとなる。

沢田さんが演じるのは、無類のギャンブル好きのゴウ。若き日のゴウを菅田将暉が演じ、さらにゴウの妻・淑子を宮本信子、映画の撮影所で働くゴウとテラシンがともに恋心を抱く食堂の娘を永野芽郁が演じる。時代を越えて繰り広げられる愛と友情が描かれ、若き日のゴウが信じた“映画の神様”が時を越えてひとつの家族にある奇跡をもたらすストーリーが紡がれる。

志村さんの逝去後まもなく政府による緊急事態宣言が発令され、撮影は長期中断し、再開については調整中。その間に、代役キャストを探していた。公開日は当初予定の2020年12月を見送り、2021年で調整をしている。

また、山田組一同は志村さんへの思いを胸に、『キネマの神様』のメッセージビジュアルを作成。このビジュアルは5月16日の読売新聞朝刊全国版にも掲載されている。

映画の公式サイトには沢田さん、志村さんが所属していたイザワオフィスの井澤健代表取締役社長、房俊介プロデューサーのコメントが公開された。

・沢田研二さん(現代のゴウ役)
志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です。

・イザワオフィス 井澤健代表取締役社長
長年親交のあった沢田研二さんがご出演されると聞き、志村けんも大変喜んでいると思います。作品の完成を心待ちにしております。

・房俊介プロデューサー
人生のおかしさや悲しみ、夢や挫折を背負い、繊細な狂気をまとった主人公のゴウ。志村さんは、この役を演じることをとても楽しみにしておられました。残念でなりません。心からご冥福をお祈りいたします。兼ねてから志村さんと縁が深い沢田研二さんは、誰よりも志村さんの思いを抱きしめ、取り組んでいただけると思います。かつて『男はつらいよ』でご一緒した山田監督は「志村さんとは違うゴウちゃん。沢田研二さんならば、別なゴウちゃんの魅力を引き出してくれると確信しています」とおっしゃっております。周りを包み込む暖かい色気、唯一無二の感性を持ち合わせた沢田研二さんと、新たな『キネマの神様』を描いていきたいと思います。

注目記事