「『ロックダウン世代』を生みかねない」 新型コロナ、若者の雇用に大きな影響

国際労働機関(ILO)は、2020年2月以降の雇用情勢は、特に若い女性で悪化していると説明している。

国際労働機関(ILO)は5月27日、新型コロナウイルスによる世界の労働・雇用に与える影響についてまとめた報告書の最新版を発表した

報告書では、特に若者の雇用情勢への影響が大きいとして、「新型コロナウイルスによる難局により、若い世代は複合的な問題に直面している。『ロックダウン世代』をうみかねない状況だ。これを防ぐために、緊急の対応が求められる」と説明している。

若者の雇用状況は

発表によると、新型コロナウイルスの問題により、若い世代の6人に1人以上が「働くのをやめる」状況となっており、雇用され続けている人でも労働時間が23%減っている。

特に、若い女性の雇用に影響

2020年2月以降の雇用状況の悪化は、若い女性で顕著だという。カナダでは2〜4月の間に、失業率は若い男性では14.3%上昇し、若い女性では20.4%も上昇した。同様の傾向はアメリカでも確認されているという。

「対策なければ、影響は何十年も続く」

ILOのガイ・ライダー事務局長は、下記のようにコメントしている

「新型コロナウイルスによる経済危機は、若者、特に若い女性を直撃している。若者の状況を改善する効果的な対策を直ちにとらなければ、新型コロナウイルスによる影響は何十年に渡って続いてしまうだろう。若い世代の才能と活力を生かすことができなければ、我々みなの将来にとっての損失になり、『ポストコロナ』経済の立て直しを更に難しくするだろう」

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