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2020年06月11日 11時28分 JST | 更新 2020年06月11日 11時28分 JST

「どうして私はSNSをやめられないのか?」理由を考えて、結局やめてみた

これからますます進んでいくだろうSNS社会。SNSとの距離感を今のうちに習得しておくのは、今後の自分に物凄く影響してくるのではないだろうか。

Bubanga via Getty Images
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SNSは今や必要不可欠のような存在になっています。

シンガーソングライターの私自身もそうです。ですが、自主ロックダウンを始めて1ヶ月半が経とうとしていた頃、私はSNSの影響で気分の低下が激しくなり何に対してもやる気が出ず、悲壮感に支配されたり、ちょっと怒りっぽくもなっていました。

コロナ禍によって活動場所が全てSNS上のみになったことでますます離れづらい環境になり、このままではヤバイ!と私の体が警報を鳴らしていたんです。

とは言ってもついついやってしまうのがSNS。適度な距離を保とうとこれまで何度もチャレンジしてきましたが見事に惨敗。なので、まずはSNSによって自分の体に一体何が起きているのか理解してみるところから始めてみました。

 

SNSは麻薬と同じレベルの依存性

快楽や多幸感、やる気を生み出すドーパミンという脳内物質があるのですが、SNSをやるとそれが強制的に分泌されて、異変を感じた体はドーパミンを分泌しづらくさせたり、ドーパミンをキャッチする機能の受容体を減らしたりします。体って上手いこと出来てるんですね。

分泌されにくい上にキャッチも出来ないので、ますます欲しがりSNSはエスカレート。

しかも、脳は一度人工的な快楽を味わうとそこへ戻ろうとするらしく、SNSによって強制的に分泌されるドーパミン量は麻薬と同じレベル。なかなかやめられないのも納得の依存性です。

 

得られる報酬よりも得られるまでの期待の方が依存的

SNSをチェックするのは「当たりは出るかな」と期待しながらスロットマシンのレバーを引くようなもので、ついついメールや投稿のリアクションをチェックしたり、見るつもりもなかったのにネットサーフィンしちゃうのがその原理です。

これはたとえメールが来てなくても、リアクションが薄くても、面白い記事が見つからなくてもよくて、それによって得られる報酬よりも、得られるかもしれないという期待を感じて動く時に大量のドーパミンが分泌されるからです。

タイムラインのスワイプやリアクションボタンは、面白い記事が更新されるかも!いいねがいっぱい付くかも!と期待ポイントを増やしてドーパミン分泌を促すための機能になります。

 

承認欲求は生死に関わる本能的衝動

人間は社会的動物で、他人からどう思われているかを全く意識せずにはいられません。旧石器時代には部族のメンバーから尊重されているかどうかが重大で、それは生死に関わる問題でした。SNSにリアクションをもらうことは部族から承認をもらうことと同じで、この本能的衝動をテクノロジーに利用しています。

さらに、脳はそれを強く渇望するように進化してきていて、好意的な評価が得られないと苦痛を感じるそうです。これは旧石器時代人の脳にとっては一大事であり、この生死に関わる情報を抜かりなくチェックしておかなくては!という衝動へ繋がります。脳内では”承認欲求=生きるため”だったんですね。

 

ドーパミンとドーパミン受容体を増やすために

SNS開発者はいかに依存させるかを、人間の脳構造と本能を上手いこと利用していたわけです。そりゃついついやっちゃうわけですね(笑)でもロジックを理解できれば上手いこと付き合っていけるはず!

ドーパミンは運動をしたり、音楽を聴いたりすると分泌されます。でも受容体が壊れたままドーパミンを分泌させてもキャッチ出来ないので意味がありません。相手がいないのにキャッチボールするみたいな感じです。他に何をやってもやる気が出ないのは受容体が壊れているせいだったんですね。なのでまずは受容体を復活させるためにも、受容体を破壊しているSNSを減らさなければなりません。

 

実際に克服に向けてやってみたこと

ちなみに私の依存度は、朝起きてSNS、何かしている合間にしょっちゅうSNS、ご飯食べながらSNS、トイレでSNS、歩いてる時にSNS、夜寝る前にSNSです(重症)

 

ドーパミン受容体を修復

麻薬やアル中と同じで中毒を気合いで治すのは難しいです。なのでスマホからアプリを全消し!これだけも断腸の思いでした…。すると速攻でSNSやりたい衝動に駆られる自分がいて割とショック。ドーパミン受容体が壊れてるせいですぐ手に入りやすい短期的な快楽を求めるようになっているんです。

今まではやりたくなったらすぐにやっていたので、そんな自分になっていたことすら気がつきませんでした。この衝動は10分もすれば消えるそうです。やりたい→できない→残念→やりたい→できない→残念→やりたいの葛藤がしばらく続きます。 

 

ドーパミン受容体を増やす

人工的な快楽に慣れてしまっているので、そうじゃない自然なドーパミンを分泌させて受容体を復活させるためにランニング。これで徐々にSNSからじゃないドーパミンをキャッチできるようになります。まさに効果が出ているのか、ランニングをした後はSNSをやりたいと思わなかったんです。

 

BadBrother via Getty Images
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SNSを減らしてみた結果

気分の低下がなくなった。
目の前のことに集中できるようになった。
SNSをやりたい欲求が減った。
文章を書きたい欲求が復活した。
暇ができた。
夜ちゃんと眠くなる。

始めてまだ5日目の時点でこの効果。恐るべしSNS依存症…。

 

これからSNS社会はますます進んでいくかもしれません。そうなった時、SNSとの距離感を今のうちに習得しておくのは今後の自分に物凄く影響してくるんじゃないかなあと思っています。SNSに自分が使われてしまうのではなく、自分がSNSを上手く使わないとですね!

 

(2020年6月3日藤森愛さんのnote『SNSをやめられない理由をちゃんと理解してからやめてみた』より転載しました。)