海外の大型映画・ドラマのロケ誘致プロジェクトを内閣府が始動。日本での撮影で、製作費を支援

これまで、撮影許認可手続きの複雑さ等を理由に、日本でのロケ撮影は難しいとされてきた。
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NPO法人の映像産業振興機構(VIPO)は、6月22日より内閣府による、海外の映画・ドラマのロケ誘致プロジェクトをスタートした

VIPOは、内閣府から委託され、「大型映像作品ロケーション誘致の効果検証調査事業(外国映像作品ロケ誘致プロジェクト)」の運営事務局業務を担う。VIPOは日本のコンテンツ産業を国際競争力あるものとし、日本経済の活性化に寄与することを目的に2004年に設立された。

今回のプロジェクトでは日本での撮影・製作を含む、海外の大型映像作品(実写映画・テレビドラマ・ネットドラマ)について、製作費の一部が実費支援される。

これに先駆け、1月10日には、中国映画『唐人街探索3』とハリウッド映画『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』の2作品のロケ招致を内閣府が発表していた。両作品とも、すでに撮影は終了している。

国内のロケ撮影の支援を行う特定非営利活動法人ジャパン・フィルムコミッションが発表した資料によると、日本では、撮影許認可手続きの複雑さや人材育成、法的な課題などにより、これまでロケ撮影が難しいとされてきた。

同プロジェクトでは、日本のインセンティブが海外からの大型映像作品の撮影ロケ誘致にどのような効果があるか、またそれによる地域経済の振興等への効果がどの程度あるのか、実際に大型映像作品の誘致を行って定量的・定性的に把握するという。

また、都市部のみならず、地方への誘致も目指し、地方自治体や地方フィルムコミッションが関与することで、フィルムコミッションの機能強化や地域内・地域間連携等の促進による撮影ロケーション環境の更なる改善と地域のPR力の拡大を図ることも目的としている。

なお、新型コロナウイルスの影響による各国の状況を鑑み、申請の受付開始時期は未定。開始時期が判明した際に、VIPO公式サイトやメールニュースなどで知らせるという。

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