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2020年09月10日 12時50分 JST

代理ミュンヒハウゼン症候群とは?故意に子どもを病気に。虐待の一種

生後2カ月の子どもに血液を飲ませた疑いで、母親が逮捕された事件。母親は「代理ミュンヒハウゼン症候群」の可能性があると報じられている。どんな症状なのか?

Shiratama camera via Getty Images
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生後2カ月の子どもに血液を飲ませたとして、傷害の疑いで母親が逮捕された事件。母親は「代理ミュンヒハウゼン症候群」の可能性があると報じられている。どんな症状なのか?

 

■虐待の一種

日本小児科学会の公式サイトによると、代理ミュンヒハウゼン症候群(代理によるミュンヒハウゼン症候群、MSBP)とは、子どもを病気にさせ、献身的に面倒をみることで自分の心の安定をはかる行為。虐待の特殊型とされている。

加害者である親は、検査や治療が必要と医師が誤診するよう、虚偽の申告や症状の捏造をする。「加害者が医療者の注意を十分に引きつけることができないと、 子どもの症状がどんどん重篤になり、致死的な手段もいとわなくなることがある」として、十分な注意が必要という。

 

■2つのタイプ

同学会は、具体的な行為に「虚偽」と「捏造」の2つのタイプがあると説明している。

「虚偽」は、子どもには手を出さず、実際は出ていない症状を医師に訴え続ける。これにより、子どもは不必要な検査や治療を受けることになり、親への不信感を生む。

「捏造」は、「体温計を操作して高体温を装う」「子どもの尿に自分の血液を混ぜて血尿に見せかける」といった、検査所見を捏造して訴える行為。このほか、子どもに薬物を飲ませる、窒息させるなど、子どもに身体不調を作り出し、それを病気の症状として訴えるケースもある。

 

■疑われる兆候は

代理ミュンヒハウゼン症候群が疑われる兆候には、どんなものがあるのか。同学会は、以下のような項目を挙げている

・持続的または反復する症状

・子どもの全身状態が良いにもかかわらず、養育者は危機的な症状や重篤な検査結果を伴う病歴を訴える

・子どもの側を離れようとせず、よく面倒をみているようにみえるが、重篤な臨床状況に直面してもあわてるそぶりがない

・養育者と分離すると、症状が落ち着く

 

■早期の介入が必要

厚生労働省の虐待対応の手引きによると、代理ミュンヒハウゼン症候群かどうかは、不自然な検査所見や保護者の態度などから疑われることが多いが、確定することは難しい。保護者が「医療関係者から情報を得ながらエスカレートしていくことが多い」として、早期の介入が必要としている。

<虐待の相談窓口>

▽社会福祉法人「子どもの虐待防止センター

03-6909-0999

(月曜〜金曜午前10時〜午後5時、土曜日午前10時〜午後3時)

育児不安を抱える親や、虐待を受けている子どもからの相談を受け付けている。

 

▽NPO法人「チャイルドライン

・でんわ 0120-99-7777 (毎日午後4時〜午後9時)

オンラインチャット