PRESENTED BY タブーラ

GAFAひとり勝ちの世界に「NO!」世界最大級のコンテンツ・リコメンデーション企業が、コロナ禍でも躍進する理由

「オープンウェブの救世主になる」 タブーラCEO、アダム・シンゴルダの信念と戦略に迫る

タブーラという企業をご存知だろうか。世界トップ級のシェアを誇るコンテンツ・リコメンデーション(※)及び広告配信プラットフォームの会社だ。GAFAがIT業界のトップに君臨し続ける一方で、タブーラの存在感はますます増している。

今年2020年の同社の売上は、創業以来過去最高額を創出する見込みで、このコロナ禍においては目を見張る業績だと言っていいだろう。
その強みは一体どこにあるのか?日本市場での戦略は?CEOのアダム・シンゴルダ氏に話を聞いた。

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アダム・シンゴルダ(Adam Singolda)。アメリカ・ニューヨークに本拠を構えるタブーラ(Taboola)のCEO&創設者。そのカリスマ性と戦略で同社をコンテンツ・リコメンデーション並びに広告配信会社の世界有数企業へと牽引。
アダム・シンゴルダ(Adam Singolda)。アメリカ・ニューヨークに本拠を構えるタブーラ(Taboola)のCEO&創設者。そのカリスマ性と戦略で同社をコンテンツ・リコメンデーション並びに広告配信会社の世界有数企業へと牽引。
HuffPost Japan

GAFAと異なる「オープンウェブ」へのこだわり

──まず、タブーラがどんな会社か教えてください。

アダム・シンゴルダCEO(以下、アダム): 2007年に設立し、2012年に現在の広告配信プラットフォームとして事業を開始しました。

現在、世界中の18の国・地域に約1400人の従業員がおり、毎月14億人のユーザーが利用。20,000のビジネス・パートナーがいます。

タブーラのミッション・ステートメントは、あと100年ジャーナリズム、オープンウェブ、パブリッシャーを支え続け、一般のユーザーがこれまで存在を知らなかったものと出会うことを助けること。Googleが検索、Facebookがソーシャル(人との繋がり)だとすると、タブーラはパブリッシャーをサポートする企業、という立ち位置になります。

──タブーラは広告主が無料でアクセスできる読者のデジタル媒体接触に関するデータベース「trends.taboola.com」 を提供されていますね。なぜ価値あるユーザーデータの広告主への無料提供がタブーラにとってプラスになるのでしょうか。

アダム:コロナが始まり、広告主は広告出稿を止めました。それを再開してもらうためには、コロナ禍でユーザーが何をしているのか?どんな媒体を読んでいるか?のデータを提供することが必要だと考えたのです。

ほかにも、いくつかの理由があります。

広告主に対し、GAFA以外のジャーナリズムの広告スペースの使用を促したかったこと。 タブーラは、Walled-Garden(SNSなどのクローズドな環境)の外、すなわち、オープンウェブの世界を強化・改善したいのです。タブーラが集めるデータはログインの必要なく、消費者の名前、年齢などのデータ入力を必要とせず、プライバシーが守られていて、読者が何を読んでいるかに関する匿名の集積されたデータだけです。これらのユーザーデータを世の中に提供することで、(繰り返しますが)タブーラはオープンウェブの世界を救い、強くしたいと思っています。

GAFAが人々の関心を必死で引こうとしている中、タブーラは広告主をGAFAから解放し、GAFAのみに依存しないで済むようにしています。さらに、オープンウェブ上のジャーナリズム・メディアが安全で、広告を出すには最適な場所だと知ってほしいのです。

NY在住のアダム氏のインタビューは、オンラインで行われた。
NY在住のアダム氏のインタビューは、オンラインで行われた。
HuffPost Japan

タブーラの日本での取り組み

──日本の市場についてはどう考えていますか。

アダム:日本は、私たちにとってもっともエキサイティングな市場の一つです。市場規模については、日本は世界で3番目に大きな広告市場で、成熟しています。

また、信頼と人脈を重視する日本の(ビジネスの)カルチャーは、タブーラをよりよい企業にするでしょう。この日本で成功できれば、世界のどこでも成功できると思っています。

──タブーラの日本でのパフォーマンスはどうでしょう?

アダム:日本だけでも、2020年第4QのPVは前年に比べて大幅増を予測しています。今年に入り、ソニーで27年間デジタルビジネスを牽引してきた石井眞氏を日本の代表として迎え、半数が女性の精鋭約20名のチームが日本でのビジネスのために日々切磋琢磨して働いてます。ダイバーシティ、イコーリティ、インクルージョンには大変力を入れているのです。

コロナ禍においては、より強化された素晴らしいジャパンチームが、積極的にパブリッシャーをサポートしPV向上に努めたほか、広告主のためには例えば動画広告の配信数を大幅に増やし貢献しました。

──日本でのビジネス・パートナーはどのような企業でしょうか。

アダム:タブーラはビジネスから一般ニュース、専門誌、スポーツ、エンターテインメント、地方ニュースまで、200を超える多様なパブリッシャーと仕事をしています。例えば、産経ニュース、Business Journal、JBpress、MSN、macaroniなど、コロナ禍でもタブーラの好調さを受けパートナーがどんどん増えています。また、日本は広告代理店が強い市場なので、彼らとしっかりした関係性を築いていきたいですね。

パブリッシャーと広告主へ提供する価値

──タブーラの今後の戦略について教えてください。日本の取引先に対してどのような価値を提供できますか?

アダム: まず、パブリッシャーに対しての価値について話します。

タブーラは、ウェブサイト上でのユーザーのエンゲージメントを高め、収入の向上を可能にする巨大なデータセットとAIに構成されるコア・テクノロジーを持っています。つまり、サイト上で、読者が好むコンテンツと広告主が宣伝したいコンテンツの両方をお勧めし、より消費者からのエンゲージメントを高めることができるのです。カスタマー・エンゲージメントに活用するAIは世界最高のものを持っており、このテクノロジーこそが、タブーラの強さの理由で、パブリッシャーの回遊率及び収入向上にも大いに貢献しています。

また、編集時に活用できるリアルタイムツール(弊社独自のTaboola Newsroom)などの無償提供も行なっており、世界中で約500のパブリッシャーの編集チームに毎日ご利用いただいています。

加えてパブリッシャーとwin-winの関係を築くことがタブーラの企業カルチャーです。四半期ごとにビジネスレビューを提供するほか頻繁にお会いし、多量のデータをフル活用して彼らの収入増を助けています。

──次に、広告主への提供価値についてもお願いします。

アダム: タブーラと協業すれば、CPA(顧客獲得単価)ほか業績目標等をより高いレベルで達成することができます。

また、タブーラは、YouTubeに次ぐ大規模な動画広告配信プラットフォームのひとつです。その中でもオープンウェブにのみフォーカスしている会社であり、配信している動画広告により広告主ブランドのカスタマー・エンゲージメントをさらに向上させ、広告主の成功に貢献し続けています。

広告主にとっては、GAFA以外では、タブーラは企業成長に貢献する最大級の広告配信プラットフォームだと自負しています。

HuffPost Japan

日本市場での拡大に向けて

──今年の売上は、過去最高の見込みですが、なぜそのような結果を出せたのでしょうか。

アダム:2020年は、経営者と企業がテストされた年でした。経営者と企業には2つのタイプがあります。一つ目は、コロナ禍が早く収束し、またコロナ前の通常の状況に戻ることを希望する経営者や企業。二つ目は、この変化をポジティブにとらえ、これを機に進化する経営者や企業。

タブーラは、オンライン環境をどこよりも早くフルに活用し、コロナ禍前よりも社内や取引先とのコミュニケーションを過剰なほどに増やして共感度を上げることで、生産性を向上させました。コロナ禍において、とても早く変化し、業績をアップできたのです。これは設立から13年経ち、より強い企業となったことをよく表していると思います。

──競合企業のアウトブレインとの合併が破談になりましたが、その理由とアダムさんのお考えについて教えてください。

アダム:タブーラとアウトブレインは2019年10月に12か月間の期限で合併する契約をしたのですが、その期限が近づくにつれて、契約した時点とは状況が変わってしまったのです。

タブーラは先ほどお話したとおり2020年に業績を大きく伸ばし、アウトブレインとの業績差は格段に開いてしまったのです。だから、(昨年の契約時と)同じ買収金額を支払うことは我々のステークホルダーたちに対して正当化できなかった。タブーラはアウトブレインの買収価格を下げて交渉したが、成立しなかった。それだけのことです。もちろん、アウトブレインは素晴らしい文化を持っている企業ですし、一生ものの友人関係を培えたと思っています。

──最後に、日本のメディア関係者に一言お願いします。

アダム:タブーラは設立以来、現在最高に勢いがありますし、今後日本市場でもどんどん拡大していっています。先ほども述べたとおり、成長する日本チームにより、日本市場では、タブーラはよりよい企業になれると思います。そして、日本の広告主やパブリッシャーと素晴らしいパートナーになれると信じています。

また、次の数年間で、小売、EC、ブランディング、そしてより影響力の大きい分野に多額の投資をしていくつもりなので、今後の発表に期待していてください。

◆◆◆◆

今回アダム氏から強く伝わってきたのは、GAFAのWalled-Gardenに押されて、記事を書いてもなかなか収益が上がらないパブリッシャーを応援する気持ちと、GAFAの戦略に対抗する信念だ。

オープンウェブ上でいい記事を書きそれに見合う収益を正しい形(自社媒体に合う広告)で得られるのであれば、パブリッシャーにとってこれほど心強いことはない。タブーラは、それをAI、データ戦略、テクノロジーの強みにおいて実現しようとしている。

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(インタビュー/中尾有希、編集&文/ハフポスト日本版 Partner Studio)

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