離婚に「クーリングオフ期間」義務付け、中国でまもなく実施へ。“衝動的な離婚を防ぐ”本当に効果ある?

手続きはかなり面倒になりそうだ。

喧嘩などに伴う衝動的な離婚を防ぐため、離婚届を出してから「クーリングオフ期間」を導入する中国の制度が、2021年1月1日から実施される。離婚までに実際に必要なステップを複数の中国メディアが報じた。

離婚クーリングオフ制度は、2020年5月に開催された中国の全人代(国会に相当)で成立した民法典に盛り込まれた。

クーリングオフは「頭を冷やす」という意味で、冷静に考え直すための制度。離婚に必要な書類を提出した夫婦に対し、提出から30日以内にどちらか片方でも望めば離婚を撤回できると定める。

さらに、30日の期間が終了してもなお、もう30日の間に双方が離婚証の発行を求めない限り離婚とはならず、自動的に取り消しになる。

家庭内暴力(DV)がある場合などは、この制度は適用されない

中国では離婚件数が年々増加していて、共産党機関紙・人民日報海外版によると、少なくとも2017年までに離婚率は15年連続で上昇している。また、2019年は結婚の届出が約947万件だったのに対し、離婚は約415万件だった。

中国のSNSでは反対も根強く「離婚を止めるのではなく、結婚自体がしづらくなる」などの声が上がっている。

イメージ画像
イメージ画像
PashaIgnatov via Getty Images

注目記事