大雪で車が立ち往生⇨製菓会社の機転に称賛の声

大雪により30時間以上、関越道で動けなくなった車の運転手からは、ガソリンや食料などの支援が届かず悲鳴が上がっている
支援で届いた岩塚製菓の商品
支援で届いた岩塚製菓の商品
アさん提供

大雪の影響で車の立ち往生が続く、新潟県内の関越自動車道。下りは12月18日午前6時ごろ解消されたと報じられているが、上りでは立ち往生が続いている。道路上に取り残されたままの人からは、ガソリンや食料などの物資不足を訴える声が上がる。

こうした中、地元の製菓会社が利かせたある「機転」が話題を呼んでいる。

製菓会社は、煎餅やおかきなどを販売する「岩塚製菓」(新潟県長岡市)。同社によると、同社が商品の発送を委託する運送会社から17日、「トラックが大雪で動けなくなったので遅延します」と連絡があった。トラックは、新潟から関東の卸店に向けて商品を出荷する途中に、大雪に見舞われた。

運送会社から報告を受ける中で、岩塚製菓の生産管理の担当者は、トラック内に運転手の食料がないことを知り、「(積んでいる)商品を食べても良いですよ」と運送会社に伝えた。運送会社からの連絡を受け、トラックの運転手は、立ち往生している他の車に煎餅を配布したという。

同社総務部長の竹部雅伸さんは、ハフポスト日本版の取材に「商品が少なからず役に立ったのならうれしい限り。これからも協力できることはやっていきたい」と話した。

今なお立ち往生を余儀なくされている人たちに対して「一刻も早く状況が改善し、抜け出せることを心から願っている」と慮った。商品を配布した運送会社のトラックも、まだ立ち往生が続き戻ってきていないという。

関越道に取り残され、岩塚製菓の商品を受け取ったツイッターユーザーの一人がこの件をツイートしたところ、大きな反響を呼んだ

投稿者のアさんは、ハフポスト日本版の取材に「車内にチョコとりんごしかなかったので、(受け取った時には)感謝しかありませんでした」と話した。

ただ、依然として厳しい状況が続いている。アさんは、16日午後8時から立ち往生が続いており、特に不足しているのはガソリンという。「もうメモリはゼロになりました」。

上りでは高速外への車の誘導が進められているが、アさんは「誘導する動きはまだ明確に見えない」と話し、不安を募らせている。

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