NEWS
2020年12月19日 12時52分 JST

「ポケモンショック」とは何だったのか。23年前に社会を席巻した騒動、当時の紙面が投稿され話題に

この騒動は、登場したキャラクターの名前をとって「ポリゴンショック」という呼ばれ方もしている。

nicescene via Getty Images
ピカチュウ

23年前に新聞各紙がこぞって取り上げたある騒動が、ネット上で話題になっている。

「ポケモンショック」だ。

きっかけは12月17日、ちょうど23年前の新聞各紙の紙面写真がTwitterに投稿されたこと。ポケモンショックはどんな騒動だったのか。

「電脳時代の落とし穴」

騒動が起きたのは1997年12月16日。この日にテレビ東京で放送されたアニメ「ポケットモンスター」第38話「でんのうせんしポリゴン」を視聴した子供たちに、けいれんなど体調の異変が起きた。

翌17日付の朝日新聞夕刊によると、全国で680人の小中学生らが病院に搬送され、150人以上が入院。多くが軽症だったが、中には一時意識不明となった子供もいたという。

問題視されたのはアニメの終盤。ロケット弾が登場する戦闘シーンで、強い光の点滅や色調の激しい変化が続いた。この直後にけいれんを起こしたという報告が相次いだという。(1997年12月17日付朝刊)

時事通信社ŽžŽ–
テレビ東京系の人気アニメ「ポケットモンスター」を見た小中学生ら500人以上が身体の異常を訴え病院に運ばれたことで、記者会見を開き事情説明するテレビ東京の浦本紘広報部長(東京・虎ノ門、1997年12月16日) 

多くの地方局では、この回が後日放送される予定だったが、軒並み中止に。テレビ東京がアニメ自体の放送休止を決定し、再開までに4カ月を要した。

当時の見出しや記事では「電脳時代の落とし穴」「電脳時代の新たな現象なのか」などと表現され、混乱の様子が見てとれる。

厚労省が調査に乗り出す事態にも発展し、体調異常の原因は、頻発した赤・青色の点滅刺激などだったと結論づけられた。また、暗い部屋や1メートル以内の近い距離で見ていた人に体調異常が多かったことも明らかになった。

最終報告では「番組視聴によって光感受性がさらに高まり、コマーシャルの視聴によってけいれんを起こした可能性が推察される」と、番組だけでなくCMの影響にも言及した。

また、NHKと日本民間放送連盟は再発防止ガイドラインを作成。「1秒5回を超える点滅は禁止」「点滅時間は連続して2秒以内」といった基準が設けられた。(1998年4月4日付朝刊、4月9日付朝刊、6月26日付朝刊)

この騒動は、登場したキャラクターの名前をとって「ポリゴンショック」という呼ばれ方もしている。ネット上では、「ポリゴン」がそれ以降不遇の扱いを受けているという見方が広まっており、同情の声も寄せられている。