幼児用ブランコにはまった若者からの救助要請が増加。TikTokでの流行にロンドン消防本部が注意喚起

「友だち同士では楽しい話かもしれませんが、救急隊員の時間を奪うのは深刻なことです」

ロンドン消防本部は5月11日、TikTokで有名になりたいと思っている若者に対し、子ども用のブランコに乗らないよう呼びかけた。ブランコにはまって抜け出せないという救助要請がこの数カ月で増加したためだ。

消防本部によると、2021年に入って21件、若者がサイズの合わないブランコにはまり込んで動けなくなったという緊急通報が寄せられた。背景には、動画共有サイトでの流行があるという。

消防本部が公開した動画では、「あなたがこれを使うには大きすぎるなら」と腰周りに支えのついた幼児用ブランコを写し、「これを使ってください」と四角い座面にチェーンがついたシンプルなブランコの画像を示した。「そうすれば私たちはこれをせずに済みます」と、切断された幼児用ブランコの写真を公開している。

5月1日にも、14歳の少女が公園のブランコにはまってしまったため、消防隊員が解体する事態になった。少女の友人が救助の様子を撮影していたという。この時は救出後にブランコを再び組み立てることができたそうだが、切断しなければ助け出せず交換が必要になることもある。

ブランコにはまって動けなくなり救助要請をするという事案はここ最近増加。他の消防隊でも増加傾向だという。2019年には32人、2020年は52人のブランコにはまった人を救助している。

消防署担当副総監は「友だち同士では楽しい話かもしれませんが、救急隊員の時間を奪うのは深刻なことです」とコメントする。

「(このように)注意喚起をすることで、同様の出動を防ぎたい。怪我をする可能性もあるし、切り離さなければならないブランコへのダメージもある。そして何よりも、本当の緊急事態に必要なリソースを奪ってしまう可能性があるということを、チャレンジする前によく考えてほしい」と訴えた。

ハフポストUK版の記事を翻訳・編集しました。

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