五輪開会宣言「祝い」⇒「記念」に文言変更。天皇陛下、コロナ禍で配慮か。定型文言を避ける

文言は原則、オリンピック憲章で決まっている。
TOKYO, JAPAN - JULY 23: Emperor Naruhito, President of the Tokyo Olympic and Paralympic Games declares the Olympic Games open during the Opening Ceremony of the Tokyo 2020 Olympic Games at Olympic Stadium on July 23, 2021 in Tokyo, Japan. (Photo by Leon Neal/Getty Images)
TOKYO, JAPAN - JULY 23: Emperor Naruhito, President of the Tokyo Olympic and Paralympic Games declares the Olympic Games open during the Opening Ceremony of the Tokyo 2020 Olympic Games at Olympic Stadium on July 23, 2021 in Tokyo, Japan. (Photo by Leon Neal/Getty Images)
Leon Neal via Getty Images

東京オリンピックの開会式が7月23日に開かれ、天皇陛下が開会宣言をした。

宣言では「オリンピアードを祝い」という定型文言は述べず、「オリンピアードを記念する」に変更された。コロナ禍の開催で、犠牲者などへの配慮から、「祝い」という言葉を避けた可能性がある。

天皇陛下は開会式で「ここに、第32回近代オリンピアードを記念する東京大会の開会を宣言します」と述べた。

文言はオリンピック憲章で決まっている

開会宣言は、オリンピック憲章で文言が一字一句決められている。

「開催地の国の国家元首が、以下の文章を読み上げ、 開会を宣言する」と規定されている。

原文の英語では「celebrating the Olympiad of the modern era」という表現になっており、日本語訳として、こう書かれている。

「わたしは、第 ...... (オリンピアードの番号) 回近代オリンピアードを祝い、...... (開催地名)オリンピック競技大会の開会を宣言します」

1964年の東京オリンピックでは、昭和天皇が定型文言通りに「第18回近代オリンピアードを祝い、ここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」と述べていた

一方で、1998年の長野冬季オリンピックでは、上皇の開会宣言に「祝い」という文言は含まれなかった。「ここに、長野における第18回オリンピック冬季競技大会の開会を宣言します」と述べていた

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