高市早苗氏が立候補表明。「サナエノミクス」を掲げ、女性初の首相めざす【自民党総裁選】

女性初の首相をめざす高市早苗前総務相が自民党総裁選への立候補を表明した。公約の目玉は「サナエノミクス」。女性の候補は2008年の小池百合子・現東京都知事以来、2人目だ。

高市早苗前総務相(60)が9月8日に東京・永田町の衆院議員会館で記者会見し、9月17日に告示、29日に投開票される自民党総裁選への立候補を表明した。

自民党総裁選への立候補を表明する高市早苗氏
自民党総裁選への立候補を表明する高市早苗氏
時事通信社

高市氏は1993年に初当選で、衆議院奈良2区選出の当選8回。総裁選の女性候補は2008年に小池百合子・現東京都知事が立候補して以来、2人目だ。

公約の目玉には、「サナエノミクス」による日本経済の立て直しと成長を掲げた。サナエノミクスは、安倍晋三前首相が掲げた「アベノミクス」路線を引き継ぐもので、「三本の矢」に「金融緩和」「緊急時の機動的な財政出動」「大胆な危機管理投資と成長投資」を掲げた。

会見で、史上2人目の女性候補であることについて高市氏は「女性の立候補の機会が少ないことにはまず、母数の少なさがある」とし、「若いことと、女性であるということがハンデだった時代があった」と自身の経験を振り返ったが、「女性が国政・地方政界で働くことに対する理解も30年前とは全然違うくらい変わってきているので、これから増えていくと思っている」と述べた。

また、選択的夫婦別姓をめぐっては、「旧姓の通称使用の拡大」が自民党の公約であるして、「(総務相時代に)省単独で改革できるものは、すべて(改革を)終えた。党が公約としてきたことを一歩でも前に進めて、婚姻で氏を変更したことによって不便を感じる人が少なくなるように懸命の努力を続けてきた」と強調した。

高市氏は、夫婦別姓に慎重派の自民党有志でつくる議員連盟「『絆』を紡ぐ会」の共同代表を務めている。

総裁選には岸田文雄・前政調会長が立候補を表明している。ほかに河野太郎行政改革担当相と野田聖子・自民党幹事長代行も立候補に意欲を見せている。

高市氏は8月10日発売の文藝春秋9月号で「総裁選に出馬します!」と題した文章を寄稿し、自らの政権構想を明らかにしていた。

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