トンガ支援の義援金、企業も乗り出す。老舗洋菓子店「銀座ウエスト」はシュークリームの一部売上を寄付

火山の噴火で国民のおよそ84%に被害が及んだと推定されるトンガ。「銀座ウエスト」では、2011年の東日本大地震をきっかけに、国内外の災害の際に寄付活動を行ってきた。
火山噴火と津波後の首都ヌクアロファのビーチの様子(2022年1月18日撮影)
火山噴火と津波後の首都ヌクアロファのビーチの様子(2022年1月18日撮影)
Social Media via Reuters

火山の大規模な噴火で被害を受けたトンガ。駐日トンガ王国大使館の発表によると、降灰と津波で国民のおよそ84%に被害が及んだと推定される。

日本政府は、トンガ政府に対して100万ドル(約1億1400万円)以上の緊急無償資金を援助するほか、飲料水や火山灰の撤去のための用具などを提供することを発表。1月22日には、航空自衛隊の輸送機が飲料水約3トンを支援物資として届けた

こうしたトンガの復興に向けた支援は、民間でも広がっている。

シュークリームの売り上げ一部を義援金に

老舗洋菓子店の「銀座ウエスト」は、シュークリームなどの売り上げの一部を義援金として寄付すると発表。1月25日より、シュークリーム(クリームパフ、エクレア等含む)1個販売につき、50円が義援金として寄付される。実施期間は未定。

担当者によると、同社では、2011年の東日本大地震をきっかけに、国内外の災害にあわせてシュークリームの販売を通じて寄付活動を行ってきた。今回で18回目になるという。

ハフポスト日本版の取材に対して、「何か弊社でも出来ることはないか」と考えたと明かし、「トンガの一日も早い復旧をお祈りすると共に、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます」とコメントした。

Twitterの投稿には4万をこえる「いいね」が集まり、「迅速な取り組みありがとうございます」「買いに行きたい」「あたたかい支援で素敵」などのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。

トンガと交流ある自治体も義援金募る

トンガ噴火の支援をめぐっては、自治体でも義援金を募る動きが出ている。

高知県では、2月28日まで義援金を受付。同県は、2019年のラグビーワールドカップでトンガ代表の選手たちが強化合宿を行うなど、スポーツを通じてトンガと交流してきた。集まった義援金はトンガ政府に届け、災害の復旧や被災した人々への支援に役立ててもらうという。

また、東京オリンピック・パラリンピックで「ホストタウン」としてトンガと交流を深めてきた群馬県邑楽町は、義援金100万円を寄付するほか、町内公共施設に募金箱を設置し、義援金を募っている

トンガの火山島の噴火前(上、2020年8月17日撮影)と噴火後(下、2022年1月20日撮影)の様子。ノムカ島の衛星写真
トンガの火山島の噴火前(上、2020年8月17日撮影)と噴火後(下、2022年1月20日撮影)の様子。ノムカ島の衛星写真
AFP PHOTO / Satellite image ©2022 Maxar Technologies

大使館「多方面からの継続的な支援に、心より感謝」

駐日トンガ王国大使館は1月24日に公式Twitterで、日本から集まった義援金等に対し、「多方面からの継続的な支援に、心より感謝しております」と感謝をつづった。

直接大使館に届いている義援金については、公式なルートを通じてトンガに届くようにするため体制を整えている最中だといい、決まり次第発表される。

注目記事