宮城・福島で震度6強、東北新幹線は脱線、伊達政宗像は傾き..「写真」が伝える地震の被害【画像】

被害を受けた東北新幹線は全線運転再開まで「相当な期間を要する見込み」だという。東日本大震災も経験した女性は「津波はなかったが地震の揺れは震災以上にも感じた」と話した。

3月16日夜に東北地方などを襲った強い地震。気象庁によると、宮城県や宮城県や福島県で震度6強が観測された。

地震から一夜明け、地震による被害や影響が徐々に明らかになってきた。その一部を写真で振り返る。

杜の都のシンボル・伊達政宗の像、傾く...

地震で傾いた伊達政宗の騎馬像
地震で傾いた伊達政宗の騎馬像
時事通信社

仙台の街のシンボルといえば、仙台城跡。そこに建てられている「伊達政宗騎馬像」にも被害が及んだ。NHKの報道によると、今回の地震で像が右方向に傾き、馬の足の部分が破断する被害が出たという。

また、上空から仙台城跡を撮影した映像では、石垣の一部が崩れて道路を塞いでいる様子も確認された。

同じく仙台市内にある東北大学も被害を受けた。附属図書館のTwitterは17日、農学分館が地震の被害により当面の間休館することを知らせた。

公開された写真を見ると、ものすごい数の書籍等が床に落ちている。地震の衝撃で書籍棚から落ちてしまったとみられる。

東北新幹線は脱線。高速道にも大きな亀裂...

JR東日本は17日、東北新幹線の被災状況を発表した。16日に運行していた東京発仙台行きの「やまびこ223号」が、福島駅と白石蔵王駅の間の宮城県白石市内で脱線。78人の乗客と乗員にけがはなかった。

JR東日本によると、車両には激しい脱線を防ぐ装置が設置されていたものの、17両編成のうち、1両を除く16両が脱線し、合わせて68の車輪の軸のうち60基がレールから外れたという。このことからも今回の地震の威力が分かる。

この3月は3連休も控えるが、全線運転再開までは「相当な期間を要する見込み」だという。

地震で脱線した東北新幹線やまびこ223号の進行方向側の車両=17日、宮城県白石市[JR東日本提供]
地震で脱線した東北新幹線やまびこ223号の進行方向側の車両=17日、宮城県白石市[JR東日本提供]
時事通信社

高速道も被害を受けた。NEXCO東日本(東北)は公式Twitterで被害状況を公開。それによると、東北道(国見ICから白石ICの間の下り線)の白石ICから南へ約5kmほどの地点で道路中央に大きな亀裂が入っていたが、通行止めは17日午後3時半の時点で応急復旧で解除となった。

白石市内のスーパーでは、天井の一部が落下する被害もあった。

また、宮城と同じく震度6強の揺れがあった福島では、相馬市にあるトンネル付近で崖崩れが発生。また、NHKの報道によると、JR福島駅では東口そばのホテルの外壁の一部が崩れる被害に見舞われた。

地震の影響で落下したスーパーマーケットの天井
地震の影響で落下したスーパーマーケットの天井
時事通信社

東日本大震災も経験したという仙台市に住む30代の女性は「津波はなかったが地震の揺れは大きく、あの時の震災以上にも感じた。家の中でも物が落ちたところも多かった」と話した。

今回の地震で最も大きな震度「6強」を観測したのは、宮城県の蔵王町、登米(とめ)市、福島県の南相馬市、相馬市、国見町(まち)だった。

気象庁は、地震発生から1週間程度は「震度6強程度の地震に注意が必要」とこの後の地震に注意・警戒するよう呼びかけている。

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