セーヌ川のシロイルカ、安楽死に…「救助活動中に状態が悪化」【画像】

必死の救助活動が行われましたが、海に戻すことはできませんでした。
セーヌ川に迷い込んだシロイルカ。救出のため、網で引き上げられている(2022年8月10日撮影)
セーヌ川に迷い込んだシロイルカ。救出のため、網で引き上げられている(2022年8月10日撮影)
Benoit Tessier via Reuters

フランス・セーヌ川に迷い込んでいた「シロイルカ」が、安楽死処分となった。

このシロイルカは、8月2日にパリから北に約70キロ離れたところで最初に目撃されていた。救助隊が与えたエサを食べていないとみられ、健康状態が懸念されていた。

ロイター通信は8月10日、救助活動中に死んだと伝えた。シロイルカを海に戻すため、クレーンで川から吊り上げた後、トラックで運んでいた。輸送中、すでに弱っていたシロイルカは呼吸不全に陥り、獣医の判断で安楽死させられた。このシロイルカは、通常1200キロほどある体重を大きく下回る、800キロまで痩せ細っていたという。

CNNは、専門家らは海に放しても助からないと判断し、安楽死処分を決めたと伝えた。

シロイルカは通常、北極圏などの冷たい海に生息している。今回のシロイルカがなぜセーヌ川まで南下したのかはわかっていないが、CNNは、WWF(世界自然保護基金)の話として、北極海域の海氷が減少し、海運や漁業など人間の活動が活発化し、シロイルカの仲間とのコミュニケーションや正しく進む力に影響を与えている可能性について伝えている。また、エサを探したり、仲間を探したりすることも生き物たちにとっては困難になってきているという。

環境保護団体「シーシェパード」も公式Twitterで、「悲しいニュースです」とし、「リスクはありましたが、絶望的な状態の動物にチャンスを与えるために不可欠だった移送に耐えられなかったことを、重い気持ちで伝えます。シロイルカの状態が悪化したため、獣医は安楽死させる決断を下しました」と伝えた。