「在宅勤務(テレワーク)でサボらない方法は?」。イチローさんの“答え”と対処法がめっちゃ粋だった

イチローさんでもサボる。「人はサボります。僕もサボる」。では、そんな状況をイチローさんはどう打開している?めっちゃ参考になりますよ。
イチローさん
イチローさん
Steph Chambers via Getty Images

マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさんが1月18日、オリックスグループの公式インスタグラムで自身初のインスタライブを実施した。

「悩める大人の相談ライブ『イチ問一答』」と題して、事前に寄せられた質問に対し自らの考えを交えて回答した。質問はキャリアや恋愛・結婚、人間関係まで多岐にわたっていた。

コロナ禍で普及した「在宅勤務」に関する考え方にも反響が広がった。現役を引退してもなお、トレーニングに勤しむイチローさん。

だが、自身も「人はサボります。僕もサボる」とした上で、そんな状況をどう打開するか、アドバイスを送っていた。伝えていた話は視点が深く、参考になるものだった。

「在宅勤務でサボってしまう」。イチローさんの考えは?

2019年3月に東京ドームで行われた試合を最後に現役を引退したイチローさん。

引退後は長らくプレーをしたメジャーリーグのシアトル・マリナーズで役職付きのインストラクターを務め、チームの後輩選手にアドバイスを伝える一方、日本の学生野球にも積極的に関わり、高校生の指導も行っている。

イチローさんは開口一番、「インスタライブってこんな緊張感あるのかってびっくりしてます。沢山ご質問いただきありがとうございます」と感謝を伝えた上で「僕なりの視点で一問ずつ丁寧にお答えしていきたいと思います」とした。

1つ目の質問は「働き方」に関するものだった。質問は「(コロナ禍で)在宅勤務が増えました。“サボらないメンタル”を保つには、どうすればいいか」というものだった。

これに対し、イチロー氏は「人が見てないからね、サボるっしょ」とバッサリ回答。

「人はサボる。だけど、『サボってはいけない』って感触を持ってらっしゃるのがすごくいいと思います」と“サボること”自体を否定することはなかった。

続けて、「自分が負けてしまう、手を抜いてしまうということなので、捉えようによっては『それこそがその人だ』っていうことも言える。人が見てないところの姿が、まさしく、その人を表しているとも言えるでしょう」と言葉を紡いだ。

でも「自分を客観的に冷静に見られるかって24時間、それは無理」ともした。

引退してもなお、トレーニングに勤しむイチローさん
引退してもなお、トレーニングに勤しむイチローさん
Steph Chambers via Getty Images

「僕もサボる」。そんな時、どうする?アドバイスが粋だった

司会からイチローさんも「サボりますか?」と問われると、「サボりますよ」と即答。「人間らしいじゃないですか。そういう弱さって」と答えた。

一方、プロのアスリートとして偉大な記録を打ち立ててきたイチローさん。そんなハイパフォーマンスを見せてきた野球に対しては、少々異なるようだ。

「野球においては後悔したくない。野球においてはプロになってからサボった記憶はなかなか、出てこない」と振り返り、「それ以外のところではサボってばかりですよね」と笑って答えていた。

サボってしまう自分をどう律するか。イチローさんの対処法には“ならでは”の考えがあった。

「自分が(サボりたくないけど)こうしたくないけど、(サボっちゃっているな)こうしちゃってるなって感じた時には、自分が大切にしている人、尊敬している人を思い浮かべて、“この人なら、今の自分の行動をなんて言うだろう?”って視点を持っておくと、自分の行動を厳しい方向に持っていくことができますね」と回答した。

イチロー選手が現役時代に積み重ねた安打記録は、日本とメジャー合わせて4367本。これだけの数字を積み重ねたからこそ、言葉には説得力があった。

現役引退後は企業のコンテンツなどを通じて、自身の考えを伝える機会がある。2021年には「もし社長だったら、採用面接では何を質問するか」と問われ、その回答にも反響が広がっていた。

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