【あわせて読みたい】紫陽花(アジサイ)の葉には毒がある。大葉に似た見た目、食中毒も...どんな形?
身近な毒性植物、紫陽花(アジサイ)。
5月にはアジサイの葉を飲食店で食べたことが原因とみられる食中毒が発生し、自治体は、アジサイの葉や花などを絶対に食べないよう、注意喚起をしています。
では犬や猫などのペットがアジサイを食べてしまったら、どうすればいいでしょう。

ペットがアジサイを食べたときの症状や対処法、食べないための予防策は?
横浜市の横浜旭どうぶつ医療センター・井上快院長(獣医学博士)に聞きました。
犬や猫、アジサイで突然死の可能性も
──犬や猫がアジサイを食べてしまった場合、どのような症状が起きますか?
ヒトでの症状と同様に、消化器症状と神経症状を起こす可能性があります。
具体的には吐き気や下痢などで、重度の場合は麻痺やけいれんなどの症状が起こります。
急性の場合はこれらの症状を示さず突然死することもあるため、できるだけ早い受診が必要です。
──アジサイの葉のヒトへの毒性は弱いと聞きました。犬や猫だと、重篤な症状に陥る危険があるのでしょうか?
中毒は摂取量に応じて症状が重くなる傾向があります。また、体のサイズも関係しています。体の小さな動物たちはより少ない量で中毒量になると考えられますので、突然死の可能性も十分あり、注意が必要です。
──飼い主ができる応急処置はありますか?
動物病院の受診が最優先になりますが、もし口の中にアジサイが残っていれば、応急処置として可能な限り取り除き、水で洗浄してください。
受診する際に、誤って食べたアジサイの一部があれば持参してください。獣医師が植物を同定する一助になります。
植物の誤食、散歩中に発生
──ペットがアジサイを食べて来院した例はありますか?
犬の散歩中に何かの植物を食べ、アジサイかもしれないとのことで来院された例があります。誤食後すぐに来院されたため症状はなく、催吐処置(誤食した植物を吐かせて出す処置)をしました。吐かせた植物片は結果的には他の植物でした。
──アジサイを食べた「かもしれない」状態でも、病院で診てもらった方がいいですか?
植物の誤食は、散歩中によく起こります。アジサイに限らず、有毒な植物は多く存在し、吐かせることができれば中毒を未然に防ぐことができる可能性があります。
中毒症状が出てから治療するよりも、「かもしれない」の場合も念のため受診し、獣医師に相談をするほうが良いと思います。
飼い主が気をつけることは
──アジサイを食べないよう、何に気をつければいいですか?
散歩中のルートにアジサイがある場合は、リードを短く持ち、なるべく近づけないよう心掛けましょう。
室内にアジサイの切り花などがある場合、特に猫などは高い場所に置いても誤食してしまう可能性があるので、部屋を分けるなどの対策が必要になります。
──アジサイの毒に特に気をつけた方がいいペットはいますか?
特に注意が必要なのは、草食動物であるうさぎです。うさぎは嘔吐ができないため、治療が難しく、中毒物質の排出促進のため主に点滴による治療が主体になります。

アジサイが各地で見頃を迎える季節です。大切なペットたちがアジサイを誤って口にしないよう十分に気をつけて、見頃を一緒に楽しんでください 。