アフガニスタンのタリバン暫定政権は12月26日、女性が72キロ以上離れた場所に旅行をする場合、男性近親者の同伴を義務付ける方針を発表した。
AFPによると、方針はタリバンの勧善懲悪省が発表。「45マイル(72キロ)以上離れた場所に出かける女性には、近親者の同伴なしに交通手段を提供してはいけない」と通達した。近親者は男性に限られるという。
72キロは、東京駅から神奈川県小田原市や栃木県小山市くらいまでの距離にあたる。
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タリバン暫定政権は同時に、ヒジャブ未着用の女性を車に乗せることも禁止しており、女性の行動が一層制限されることになる。
ジャーナリスト、ビラル・サーワリー氏のツイート:運転手がやってはいけないこと 1. 車で音楽をかけてはならない 2. イスラムの服装規定に沿わない女性を車に乗せてはならない 3. 45マイル以上旅行する女性を同伴者なしで乗せてはいけない 4. お祈りに適した場所で車を止める
奪われる女性の自由
タリバンは8月に首都カブールを制圧した後に、アフガニスタンの政権を掌握した。
1990年代の第1次政権時に、就労や教育など女性の権利を厳しく制限して国際社会から批判されたこともあり、新たに立ち上げた政権では以前のような厳格な政策はとらないと約束している。
しかし実際には、タリバン支配が始まって以降、アフガニスタンでは女性が以前のように自由に行動できなくなっている。
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同国では9月に中等教育が再開されたが、学校に戻れたのは男子生徒のみで、いまだに多くの女の子たちが中等教育から排除された状態だ。
また11月にタリバンは、女性俳優のドラマに出演を禁じ、女性ジャーナリストや司会者がテレビに出演する際にはスカーフで頭を覆うよう命じた。