麻生氏、海外からの質問に「おたくとは民度が違う」⇒相手を絶句させる 新型コロナ死亡率で持論

質問した自民党の中西健治氏も「民度が高いというのを、私も外国人と話していて言いづらいところもありますけれども…」と苦笑しながら応じた。
麻生太郎氏(5月27日)
麻生太郎氏(5月27日)
時事通信社

新型コロナウイルスによる日本の死亡率を抑えられているのは「国民の民度のレベルが違う」からーー?

6月4日に開かれた参院財政金融委員会で、麻生太郎財務相が日本の新型コロナ対策の成果について非科学的な持論を展開した。

「コロナ危機下でも日本が国民の自由を尊重したことは高い評価が得られる」として、麻生氏の見解を問うた自民党・中西健治氏の質問。

麻生氏は「自由って言うけど、憲法上の制約があったから、結果としてそうなっただけ。それでも効果があったというところがミソですかねぇ」と中西氏の指摘に疑問を呈し、「死亡率が一番問題。戦争もなにもみんな、最終的に死亡者が何人でその戦争が勝ったか負けたか、って言われるような話になりますんで」と持論を展開し始めた。

「『民度のレベルが違う』と言ってやると、みんな絶句して黙る」

麻生氏は人口100万人あたりの死者数について「フランスは228人、アメリカが824人、イギリスで309人、日本は7人」と各国を比較。海外から日本の死亡率が少ない理由を尋ねる電話があったと明かした。

「私どもとしては、そういった人たちの質問には、『お宅とうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ』と言ってやると、みんな絶句して黙るんですけれども」

「後の質問が来なくなるんで、それが一番簡単な答えだと思って。『クオリティが違う』という話をよくしてましたけど、このところ、その種の電話もなくなりましたから、何となく、(そうした認識が)定着しつつあるんだと思いますけれども」

麻生氏がこう答弁すると、周囲からは笑い声が上がっていた。

麻生氏は続けて、「島国ですから、連帯も強かったし、国民が政府の要請に対して極めて協調してもらった」と指摘。

「国民性、いろんな表現があるんだと思いますけれども、結果論としてこれは良かった」として、「緩いお願いレベルの話であっても、これだけ効果が上がったということは、誇りに思わなければいけない、大事なことだと思っています」と結んだ。

質問した中西氏は「民度が高いというのを、私も外国人と話していて言いづらいところもありますけれども…」と苦笑しながら応じた。

<中西氏の質問に対する麻生氏の回答全文は以下の通り>

中西氏

このコロナとの戦いの中ではっきりと見えてきたものがある。それは日本が世界の先進国の中でも数少ない自由を最大限に尊重する国であり、もはやアジアに残された稀有(けう)な自由の国であるという評価だ。我が国の新型コロナ対応が世界的に見ても、統制色が極めて薄いことはご承知の通り。内外のメディアや専門家は「緩すぎる」「甘い」と、揶揄もされたし脅しもされた。少しずつ収束を迎え、手の平返しに「ジャパンミラクル」だとか、ちょっと皮肉を込めて「ジャパンミステリー」と言われている。自由という価値を守り続けてきたことは、大変高い評価が受けられるのではないか。

麻生氏

自民党に来られてそれだけ自由になられたということで、おめでとうございました。

この話は、どうでしょうねぇ。自由って言うけど、憲法上できなかったから、結果としてなっただけであって、そういった見識をもってこれに臨んだのかねぇ。憲法上の制約があったから結果としてこれが最大限だった、というふうに理解して、それでも効果があったというところがミソですかねぇ。と、私はそう思います。

どうして日本だけこうなったのか、色々、厚生(労働)省とか医者とかが、後でもう一回検証してもらわなきゃいかんのだと思いますけれども。少なくとも、日本は罰金などなく、お願いだけでこれだけきた。

こういうのは死亡率が1番問題なんですけども、調べてみたら人口比で100万人当たり日本(の死者数)は7人ということになるんですよね。こういうのは、結果は死亡者ですから。戦争もなにもみんな、最終的に死亡者が何人でその戦争が勝ったか負けたか、って言われるような話になりますんで。フランスの場合は間違いなく228人、アメリカが824人、イギリスで309人、日本は7人。

「なんかお前らだけ薬を持ってるのか」って、よく電話がかかってきた時、よく言われたもんでしたけども。あの、私どもとしては、そういった人たちの質問には、「お宅とはうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ」と言って、いつもいってやると、みんな、絶句して黙るんですけれども。それで後の質問が来なくなるんで、それが一番簡単な答えだと思って、あの、クオリティが違うという話をよくしてましたけど、このところ、その種の電話もなくなりましたから、何となく、定着しつつあるんだと思いますけれども。

やっぱりこういった島国ですから、なんとなく連帯的なものも強かったし、いろんな意味で国民が政府の要請に対して極めて協調してもらったっていうことなんだと思いますけれども。いろんな意味で暴動が起きたわけでもなし、国民性、いろんな表現があるんだと思いますけれども、結果論としてこれは良かったんだと思って。

また「DNAがどうした」とか、みんな分かったようなことをテレビで言っている人がいますけど、ああいった人はついこの間まで「このままいったら45万人死ぬ」って言ってた人たちが、よう、どのツラ下げてあんなこと言えんのかね、と思うぐらい言ってますわねえ。不思議だなあと思って、いつも。それだけ表現は自由なんでしょうなぁ。それは間違いなく自由だと思って聞いてますけど。

いずれにしても、なんとなく、先進国の中でもっとも死亡率が低くて絶対数も圧倒的に少ないですから、その意味では国民のご協力があったというのが1番、それに尽きるんだと思いますけれども。いずれにしても、かなり海外から見れば緩いお願いレベルの話であってもこれだけ効果が上がったということは、これはもう我々としては誇りに思わなければいかん大事なことだと思っています。

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