「影に隠れてきた女性たちに光を」 タイム誌が、過去100年の「今年の女性」を選ぶ

緒方貞子さんも選ばれた。メルケル首相やビヨンセなど、選出された女性たちは、国のリーダーやアーティスト、活動家や科学者など多岐に渡る。

3月8日の国際女性デーにあわせ、アメリカで1920年に女性が参政権が認められてから100周年を記念し、タイム誌が1920年から2019年までの過去100年分の「今年の女性」を発表した。

選出された女性たちは、国のリーダーやアーティスト、活動家や科学者など多岐に渡る。時代を遡ると、ファッションデザイナーのココ・シャネル氏や、作家のバージニア・ウルフ氏、飛行士のアメリア・イアハート氏などが選出され、近年ではミシェル・オバマ氏、ビヨンセ、ドイツのメルケル首相などが選出されている。

国連難民高等弁務官などを務め、2019年に他界した緒方貞子氏も1995年の「今年の女性」として選ばれた。

1995年の「今年の女性」に選ばれた緒方貞子氏 米タイム紙ウェブサイトから
1995年の「今年の女性」に選ばれた緒方貞子氏 米タイム紙ウェブサイトから
TIME https://time.com/5793729/sadako-ogata-100-women-of-the-year/

緒方氏の紹介文には、「身長5フィート程(約152センチ)で、『小さな巨人』のニックネームの緒方氏は、手ごわい交渉者として評価されていた。日本市民として唯一、そして女性として初めて、国連難民高等弁務官としてトップに立ち、3度の再選を経て、同機関の支援対象を国内避難民へと拡大した」とし、1990年代にもアフガニスタンからウガンダまで、世界で最も弱い人々を守るため貢献した、と称されている。

タイム誌は1927年から、その1年で世界に影響を与えた人物を選出している。しかし当時は「Man of the Year」と表記されており、1999年になって「Person of the Year(今年の人)」と改名された。しかし改名後も、選出されたのは殆ど男性であり、実際に2015年より前の「今年の人」で、選出された個人の女性はたった7人だった。

今回の企画では、「大きな影響を与えながら、今まで影に隠れてきた女性たちに光を当てたい」と述べている。

2019年のタイム誌の表紙は、雑誌の97年の歴史上初めて、個人の女性によるカバーが男性を上まったといい、最新の2019年の「今年の人」には、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが選出されている。

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