トランプ陣営、票集計の停止を求める裁判。「有利な票を消そうとしている」と根拠のない主張

バイデン氏が王手をかけた2020年アメリカ大統領選挙。トランプ大統領は法廷闘争に持ち込もうとしています
ASSOCIATED PRESS

アメリカ大統領選挙の開票が進む中、トランプ氏の選挙陣営は11月4日、ミシガン州とペンシルベニア州、ジョージア州の3つの州で訴訟を起こした

そのうち、ミシガン州とペンシルベニア州では一次的な票の集計差し止めを求めている。

同陣営は差し止めの理由を「票集計の監視のための十分なアクセスが与えられていない」と主張。十分な監視ができるようになるまで集計を停止するべきと訴えている。

またジョージア州チャタム郡で起こした裁判では、「投票日午後7時までに届いた票のみを集計する」という州の法律に従い、適切に票を保管することを郡に命令するよう、裁判所に求めている

PBSによると、同州の共和党は複数の郡で同じような訴訟を起こす予定だ。

王手をかけたバイデン氏、法廷に持ち込むトランプ氏

トランプ陣営が差し止めを求めた3つの州のうち、ミシガン州ではバイデン氏の勝利が確実になっている。

ペンシルベニア州とジョージア州も接戦になっており、どちらか一つでもバイデン氏が勝利すれば、必要な270の選挙人を獲得してバイデン氏の勝利が確実になる。

現在の選挙人獲得数
現在の選挙人獲得数

トランプ氏は4日、「彼らはペンシルベニアでの50万の我々に有利な票を、必死に消そうとしている。ミシガンでもその他でもそうだ」と根拠のない主張をTwitterに投稿。

Twitter社はこの投稿に「誤解を招いている可能性がある」という注意喚起のラベルを貼っている。

上記3州での集計差し止めに加えて、トランプ陣営はバイデン氏の勝利が確実になったウィスコンシン州での票の再集計を求めている。

【UPDATE:2020 / 11/06 / 2:00】

トランプ陣営は11月5日(現地時間)、開票作業が続くネバダ州の票の「違法な」集計の差し止めを求めて、現地の連邦地裁に訴訟を提起したと発表。コロナ禍で移り現在は住んでいない人や、死んだ人の票がカウントされているという一方的な主張を展開し、違法だと訴えている。

Maya Nakata / Huffpost Japan

ハフポスト日本版は11月5日夜9時(日本時間)から、モーリー・ロバートソンさん、長野智子さんとともに大統領選を振り返りつつ、トランプ大統領に「支持が集まった理由」について議論するライブ番組を行います。アメリカの「ラストベルト(さびついた工業地帯)」を訪ね歩いた朝日新聞機動特派員の金成隆一さんとも中継をつなぎます。

番組はこちらから(時間になったら自動的にはじまります。視聴は無料です)。

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